Windows Virtual Desktopに最適なシンクライアントの選び方【前編】
Windows Virtual Desktopは「シンクライアント」で使うべき納得の理由
MicrosoftのDaaS「Windows Virtual Desktop」の仮想デスクトップを使うクライアント端末として「シンクライアント」を選ぶメリットとは何なのか。代表的なベンダーと共に説明する。
MicrosoftのDaaS(Desktop as a Service)「Windows Virtual Desktop」(WVD)を導入するときは、エンドユーザーが仮想デスクトップへのアクセスに利用するクライアント端末について時間をかけて考える必要がある。
Windows Virtual Desktopをシンクライアントで使う意味
併せて読みたいお薦め記事
「Windows Virtual Desktop」についてもっと詳しく
- Microsoft純正DaaS「Windows Virtual Desktop」はどう進化する? 課題は?
- Windows Virtual Desktopで実現できる「マルチユーザー版Windows 10」とは?
- いまさら聞けない「Windows Virtual Desktop」の基礎 RDSとの違いは?
シンクライアントの最も大きなメリットとは
WVDはMicrosoftのクラウドサービス「Microsoft Azure」で稼働するDaaSで、マルチユーザー版「Windows 10」の仮想デスクトップをエンドユーザーに提供する。WVDのライセンスはサブスクリプション形式だ。Citrix SystemsやVMwareなど、Microsoftの認定VDI(仮想デスクトップインフラ)ベンダーが提供する、管理インタフェースやアプリケーション配信などのWVD運用支援システムを利用することもできる。
DaaS市場にWVDが登場する前から、仮想デスクトップのクライアント端末として必要最小限のスペックと機能を備えた「シンクライアント」を選ぶ企業は少なくなかった。これはシンクライアントが、通常のクライアント端末と比べて総じてセキュリティが強固で、低コストなためだ。
シンクライアントのOSにはMicrosoftの組み込み機器向けOS「Windows Embedded」や「Linux」、その他のシンクライアント用OSを利用する。いずれのOSであっても、小型のシンクライアントを導入し、一元管理ツールでそれらを管理することは簡単にできる。原則として端末に個人データを保存しないため、端末を紛失してもデータが流出する危険性は低い。
こうしたシンクライアントのメリットはWVDでも役立つ可能性がある。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が原因で、膨大な数の従業員が職場を従来のオフィスから自宅へと移した。企業はノートPCやデスクトップPCなど、さまざまな種類の端末をこうした従業員の自宅に届けた。シンクライアントであれば、事前設定が複雑になりがちな通常のクライアント端末よりも配備の効率が高くなる。
WVD用のシンクライアント市場はベンダー5社が支配する。DellとHP、IGEL Technology、NComputing、Stratodeskの5社だ。
DellとIGEL、NComputing、StratodeskはLinuxベースのシンクライアントおよびシンクライアント用OSを提供している。MicrosoftはWVDをLinuxで利用するためのSDK(ソフトウェア開発キット)を提供しており、各ベンダーはこのSDKを使用して独自のシンクライアントを構築している。DellやHPは組み込み端末向けOS「Windows 10 IoT Enterprise」ベースのシンクライアントを提供する。Windows 10 IoT Enterpriseは、簡単に言えばWindows 10の機能を簡略にしたOSで、シンクライアントやIoT(モノのインターネット)機器での利用に適している。
中編はWVDを利用可能なシンクライアントを提供する主要ベンダー5社について、各社の製品の特徴を説明する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー