Microsoftの「RDS」「WVD」を比較する【後編】
いまさら聞けない「Windows Virtual Desktop」の基礎 RDSとの違いは?
MicrosoftのDaaS「Windows Virtual Desktop」(WVD)の特徴は何なのか。同社の「Remote Desktop Services」とは何が違うのか。主要な点に絞って説明する。
VDI(仮想デスクトップインフラ)は、仮想デスクトップを配布するための技術として広く浸透している。ユーザー企業がオンプレミスのデータセンターにVDIを構築する場合、ハイパーバイザーやストレージなどのインフラ製品を自ら調達する必要がある。関連するソフトウェアのライセンスが複雑になりがちな点も課題だ。DaaS(サービスとしてのデスクトップ)は、オンプレミスVDIのこうした難点を解消したクラウドサービスだ。
前編「いまさら聞けない『Remote Desktop Services』の基礎 普通のVDIとの違いは?」に続く本稿は、MicrosoftのDaaS「Windows Virtual Desktop」(WVD)の特徴を紹介した上で、前編で説明した同社のリモートアクセス手段「Remote Desktop Services」(RDS:リモートデスクトップサービス)とWVDの違いを説明する。
Windows Virtual Desktopとは
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「リモートデスクトップ」についてもっと詳しく
WVDは仮想デスクトップとして、サーバOS「Windows Server」のデスクトップに加えて、クライアントOS版「Windows」のデスクトップも利用できるようにしている。特に「Windows 10」をマルチユーザーで利用できる点が特徴だ。
Microsoftは法人向けWindows 10ライセンス「Windows 10 Enterprise」やサブスクリプション形式のオフィススイート「Microsoft 365」の法人向けプランのほとんどでWVDを利用できるようにしている。既にこうしたライセンスを持つ企業は、追加の手間やコストをかけず仮想デスクトップを導入できる。WVDはMicrosoftのクラウドサービス「Microsoft Azure」で稼働するため、仮想マシンの実行に必要なAzureの利用料金を支払うことになる。
WVDとRDSのどちらを選ぶか
WVDにも難点はある。WVDはまだRDSと比べて管理ツールが充実しておらず、現時点ではCLI(コマンドラインインタフェース)の「PowerShell」を使う方法が主流だ。PowerShellに不慣れな管理者にも使いやすいGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)管理ツールをMicrosoftが開発すれば、管理性は改善するだろう。
RDSと異なり、WVDはAzureでのみ稼働する点にも注意が必要だ。事業やセキュリティの要件によっては、これが問題になる可能性がある。
WVDは初期導入コストやハードウェアの管理負荷を軽減できるため、さまざまな企業にとって導入しやすい。できるだけ簡単に優れたユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー経験価値)を実現したい企業にとっては、WVDが適する可能性がある。
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