VMwareが提供するバックアップのAPIである「VADP」。仮想マシンを丸ごとバックアップする機能として多くの製品が対応している。このVADPの仕組みやバックアップ動作について詳しく解説する。
「VADP」はVMwareが提供するバックアップのAPIであり、多くのバックアップ製品が対応している。VADPの認知度は、この2、3年でかなり向上してきたと実感している。筆者は年間に100件近いバックアップ案件を支援しており、VADPはその中のほぼ全ての仮想化案件で採用または検討されている。
だが、VADPについて「仮想マシンを丸ごとバックアップする」ということは知っていても、動作や仕組みをきちんと理解していない人も多い。
本稿では、VADPのバックアップ動作について詳細に解説する。下記の流れで誰にでも理解できるように解説するので、安心して読み進めてほしい。
VADPはVMwareが提供するバックアップのAPIである。「VMware vSphere Storage APIs − Data Protection」が現在の正式名称であり、以前は「vStorage API for Data Protection」だった。仮想マシンのスナップショットと連係し仮想マシンを丸ごとバックアップする機能である。仮想マシンのスナップショット機能と連係するので、ある程度の整合性を保つことができる。また、ストレージ環境に依存しないので、汎用性の高いバックアップ方法といえる。
VADPの機能はバックアップ製品を介して利用できる。「NetBackup」「NetVault Backup」「Arcserve」などの主要なバックアップ製品は全てVADPに対応している。
ほとんどのバックアップ製品はVADPに対応している。しかし、リストアや運用面で機能差があることは忘れてはいけない事実である。各バックアップ製品についての最新情報は各ベンダーに確認していただきたいが、確認項目や製品選定の考え方については、筆者の過去の記事を参考にしてほしい。
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