採用面接は仮想化エンジニアの求職者にとって、仮想化の全般的な知識と実力をアピールするチャンスだ。採用面接で頻出する初歩的な質問と、回答時のポイントを説明する。
仮想化エンジニアを募集する際、企業はサーバ管理やストレージ管理、システム管理、またはシステムエンジニアリングを2年以上経験した人を求める傾向がある。電気工学やコンピュータサイエンスといったコンピュータ関連分野の学士号を条件とすることもある。
求職者は、Microsoftの「Hyper-V」やVMwareの「vSphere」、Citrix Systemsの「Citrix Hypervisor」といった主要な仮想化製品の専門知識や経験、仮想化ベンダーの認定資格があれば、より有利に仕事探しを進めることができる。仮想化エンジニアになるのに正式な学位は必ずしも必要ない。ただし学位がない場合は、より経験や実務知識が重視される傾向にある。前回の「『仮想化エンジニア』になろう――その仕事内容と必要なスキルとは」に続く本稿は、仮想化エンジニアの採用面接でよく聞かれる質問と、回答時のポイントを説明する。
求職者は企業の採用面接を受けるとき、よく出る質問を検討し、回答を準備しておくとよい。自分の仮想化技術スキルに自信を持つことも重要だ。以下に仮想化エンジニアの面接で頻出の質問を、初歩的な質問から順に取り上げる。
仮想化技術を扱った経験を問う質問は、企業にとって3つの目的がある。まず簡単そうに聞こえるこの質問は、求職者をリラックスさせ、話を切り出しやすくする。求職者が分かりやすく自身の経歴を伝えられるかどうかを確認できるため、コミュニケーション能力の測定にも役立つ。求職者の技術的な長所と短所を整理する糸口にもつながる。
求職者はこの質問に対し、正直かつ率直に答えるとよい。簡潔な説明を心掛け、面接者に具体的な話を引き出してもらうようにする。
参加プロジェクトでの仮想化技術の導入経験を問う質問も、面接の最初の段階で出る質問だ。この質問は求職者が経験した仮想化技術の調査を目的としている。この質問の回答では、仮想化技術の一般的なメリットや用途に言及することになる。例えばコストの削減やハードウェアの有効活用、設備効率の改善、ビジネスにおけるアジリティ(俊敏性)の向上などが挙げられる。求職者は、過去または現在携わっている仮想化プロジェクトの経験を交えて回答するとよい。
面接者は、Hyper-VやvSphere、Citrix Hypervisorなどの主要なハイパーバイザーに関する求職者の知識を、少し掘り下げて問い始める。ハイパーバイザーによる仮想インフラのうち、求職者がどの要素を扱っていたかという質問は、仮想インフラのセットアップとメンテナンスに何が含まれるかについての知識を問う。面接者が別のハイパーバイザーを挙げても、心配には及ばない。自分が一番よく知っているハイパーバイザーによる仮想インフラについて説明すればよい。その知識のほとんどは、他のハイパーバイザーにも簡単に転用できる。この質問で求められているのは、求職者がハイパーバイザーについて明確に理解していることを示すことだ。
第3回は、より踏み込んだ質問と、その回答方法を取り上げる。
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