ハイブリッドワークの整え方【中編】
「SASE」がハイブリッドワーク推進企業にこそ必要な理由
ハイブリッドワークの普及によって、従業員がオフィス内外で働くようになった現在、従来のセキュリティアーキテクチャでは保護の抜け漏れが生じる可能性がある。そうした課題の解決策となり得る「SASE」とは何か。
テレワークとオフィスワークを組み合わせた業務形態「ハイブリッドワーク」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下で普及した。その理由は前編「在宅とオフィスの併用勤務『ハイブリッドワーク』で“脱VPN”が広がる理由」の解説通りだ。
VMwareで製品マーケティングおよびパートナーシップ担当シニアディレクターを努めるエイブ・アンクマ氏は、「ハイブリッドワークに適した業務環境を整えるには、新たなセキュリティアーキテクチャ戦略が必要だ」と考えている。将来的にハイブリッドワークを定着させる必要がある企業は、既存のネットワークおよびセキュリティシステムの変更を迫られる可能性がある。
「SASE」がハイブリッドワークに適する理由
エンドユーザーの地理的な場所に加えて、ユーザー企業とエンドユーザーによるアプリケーションの利用状況を基にアクセスを制御することで、VMwareはハイブリッドワークに必要なセキュリティの実現を目指す。現代は従業員がオフィス内外に分散し、業務アプリケーションは企業のデータセンター内だけに収まらなくなった。社内LANとインターネットの境界を守る従来のセキュリティアーキテクチャは「最適な選択肢とは言えなくなった」とアンクマ氏は指摘。「エンドユーザーに最も近い場所にセキュリティ機能を配備する方向に進むべきだ」と主張する。
「SASE」(セキュアアクセスサービスエッジ)は、この要件を達成するセキュリティアーキテクチャになり得る。セキュリティ機能をユーザー企業内のハードウェアから切り離し、VMwareがエッジコンピューティング技術を用いて複数のエッジ(データ発生源)にセキュリティサービスを分散させて提供することで、ユーザー企業はセキュリティ機能をオフィス内外のデバイスに拡張できるようになる。エンドユーザーはどこにいても、同じセキュリティ対策と統一されたセキュリティポリシーの下で、アプリケーションやデータにアクセス可能だ。SASEのセキュリティアーキテクチャではセキュリティツールおよびセキュリティポリシーを統括するのはIT管理者で、セキュリティ機能だけがエンドユーザーに分散されている。
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