プライベートクラウドの構築と管理には広範なスキルが求められる。こうしたスキルの習得に役立つのが、ベンダーによる認定資格や教材だ。まずはMicrosoftとHPEの主な認定資格や教材を確認しよう。
IT管理者は研修や資格習得を通じ、リソース専有型のクラウドインフラである「プライベートクラウド」の構築や管理に関するスキルを向上させることができる。こうしたスキルは、企業がプライベートクラウドの管理を効率化し、コストを削減することに役立つ。該当のプライベートクラウドが、オンプレミスデータセンターに構築する「オンプレミス型プライベートクラウド」でも、クラウドベンダーのデータセンターに構築する「ホスティング型プライベートクラウド」でも、こうしたスキルの重要性は変わらない。
プライベートクラウドとリソース共有型のクラウドインフラである「パブリッククラウド」は似ている点があるが、構築や運用にはそれぞれ特有のスキルを必要とする。パブリッククラウドと比べてプライベートクラウドの方が、必要なセキュリティ対策やセルフサービスインフラ、自動化の設定、コーディング、ネットワーク設定などの作業が多くなりやすい。
主要ベンダーが提供する、プライベートクラウドの管理に役立つ認定資格や教材を説明する。まずはMicrosoftとHewlett Packard Enterprise(HPE)の認定資格や教材を見ていこう。
Microsoftの「Microsoft Certified: Azure Stack Hub Operator Associate」は、オンプレミスのデータセンターでAzureの一部サービスを運用可能にする製品群「Azure Stack Hub」に関する認定資格だ。この取得に必要な試験「AZ-600: Configuring and Operating a Hybrid Cloud with Microsoft Azure Stack Hub」(原稿執筆時点ではβ版)は、Azure Stack Hubを使ったAzureサービスの提供方法やID・アクセス管理、インフラ管理の知識を問う。
HPEは同社製品に限定せず、一般的なプライベートクラウドの構築や運用管理の知識を学ぶ複数の教材を提供している。例えば
などの分野別コースを用意しており、それぞれのテーマに沿った教材をそろえる。
後編は、GoogleとDell EMC、Amazon Web Servicesが提供する認定資格と教材を説明する。
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