「ITスキルギャップ」を埋める方法【第2回】
IT人材の争奪戦も影響? 「ITスキルギャップ」が深刻化する原因は
企業が求めるレベルのITスキルを持つ人材がいない「ITスキルギャップ」はなぜ起こるのか。その理由を解説する。
前回「『ITスキルギャップ』はなぜ起こるのか? IT人材の理想と現実の差が生む問題」は、企業がIT人材に求めるスキルと、企業内のIT人材の実際のスキルとのギャップである「ITスキルギャップ」を引き起こす5つの要因のうち、1つを紹介した。今回は、残る4つを紹介する。
要因2.新しいスキルの登場
新しい技術は、その技術を効果的に使用するスキルや経験を備えた専門家を必要とする。技術が新しいということは、そうした専門家が限られることも意味する。ITスキルギャップが最も深刻なのは、次のような新しく急速に進化している技術分野だ。
- モバイルアプリケーション開発
- ネットワーク仮想化
- ビッグデータ
- 人工知能(AI)技術(機械学習など)
- セキュリティ
- クラウド
要因3.あるスキルへの強力な需要
ある技術の導入が、ある企業のビジネスに具体的なメリットをもたらしたことが分かると、すぐに他の企業が同じ技術を導入し、負けずに同じ成功を得ようとする。その結果、その技術に関連するスキルを備えた人材への需要が急増し、候補者の数も少なくなる傾向がある。
要因4.技術と専門性の関係の複雑化
現代のビジネスで利用できる技術の豊富さは当惑を覚えるほどだ。システム管理者をはじめ1人のITプロフェッショナルが、ビジネスで必要となるスキルや専門知識を全て有することはほとんどない。医者や弁護士と同様、ITプロフェッショナルは概して特定の技術を専門分野にしている。例えばAI技術の専門家であり、関連する資格を持っていたとしても、モバイルアプリケーション開発の経験がなければ、モバイルアプリケーション開発者として適しているかどうかは分からない。
要因5.教育の役割の変化
技術における教育の役割は変化している。学位は知識の獲得状況を示すものの、特定のスキルセットや高度なスキルセットを持つことを示すものではなくなっている。ITプロフェッショナルは、ベンダーが用意する広範な認定資格や、さまざまな集中型研修プログラムによって、学位を取るだけでは足りない知識を補完している。その結果、企業は応募者の学位だけで知識の範囲を判断することが難しくなっている。応募者が自社の業務に適格かどうかを客観的に見極めるのはさらに難しい。
次回は、ITスキルギャップが企業のビジネスに及ぼす影響を解説する。
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