ベンダー各社はハイブリッドワーク支援を掲げるが……
TeamsやZoomの「参加者が職場と自宅にいるとWeb会議しにくい」問題は解決するか?
主要なWeb会議ベンダーは機能強化により、オフィスワークとテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」の実現を支援しようとしている。各社の努力は報われるのか。現場の声からは厳しい現実が見えてきた。
Microsoftは会議室用デバイス「Microsoft Teams Rooms」の機能強化を進めており、ユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams」のクライアントアプリケーションとの機能差を縮めようとしている。ただし「ユーザーがMicrosoft TeamsのクライアントアプリケーションからMicrosoft Teams Roomsに乗り換えるには、まだ時間がかかりそうだ」と、米国オレゴン州ハッピーバレー市のIT管理者であるウィル・ウィルソン氏は予想する。
ハッピーバレー市は会議室2部屋にMicrosoft Teams Roomsを導入した。ところが、ほとんどの職員は自分のデスクからMicrosoft Teamsのクライアントアプリケーション、または「Zoom」を使ってWeb会議に参加しているという。ウィルソン氏はその理由について「それらの方が快適で、なじみがあるからだ」と分析する。
MicrosoftがMicrosoft TeamsやMicrosoft Teams Roomsの機能強化で目指すのは、オフィスの会議室にいる人も、テレワーク中の人も、Web会議において可能な限り同じ体験ができるようにすることだ。それは本当に実現するのか。
オフィス出勤者とテレワーカーの“溝”は埋まるのか、埋まらないのか
実はMicrosoftだけでなく大手Web会議ツールベンダーはいずれも、会議室内の参加者とテレワーク中の参加者が平等になるようギャップを埋める機能を発表している。ただし「こうした取り組みはまだ始まったばかりだ」と、調査会社Metrigy Researchのアナリスト、アーウィン・ラザー氏は説明する。
例えばZoom Video Communicationsは、オフィスの会議室からWeb会議に参加する人をビデオフレーム内に大きく表示する機能「Smart Gallery」を、2021年7月に公開ベータ版としてリリースした。これはリモート参加者に、会議室内の参加者の表情やボディーランゲージを分かりやすく伝えるためのものだ。
金融機関United Bankshares(United Bank)のメッセージング・コラボレーションスペシャリストであるウィレム・バグチャス氏は「社内にいる従業員と、テレワーク中の従業員の体験にあるギャップを解消することは難しい」と考えている。Microsoftをはじめとするベンダーは目覚ましいペースで機能を追加しているが、問題を完全に取り除くことはできそうにない。「対面のコミュニケーションは何物にも代えがたい」とバグチャス氏は話す。
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