Web会議では「大げさ」で、チャットでは「ややこしい」ときに
Zoomの次は“ビジネス用TikTok”か? 「ショート動画共有」が熱い理由
「Web会議をするほどではないが、チャットで説明するには情報が多過ぎる」――。こうした微妙なニーズに合致する可能性があるのが、「TikTok」のようなショート動画共有サービスだという。それはなぜなのか。
音響メーカーEPOS Groupが2021年3月に開催したオンラインイベント「Enterprise Connect Virtual」は、ByteDanceの「TikTok」やSnapの「Snapchat」といったショート動画共有サービスをWeb会議ツールの代わりに活用する可能性を取り上げた。企業は、不要なWeb会議を避けるために短い動画を利用できる可能性がある。これからはZoom Video Communicationsの「Zoom」をはじめとするWeb会議ツールの代わりに、TikTokのようなショート動画共有サービスを使う時代が来るのだろうか。
Web会議でもチャットでも満たせないニーズを「ビジネス用TikTok」が満たす?
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昨今のビジネスコミュニケーションは2つに大別できる。1つ目はチャットだ。今や従業員は一日中ビジネスチャットツールを使うようになった。チャットなら自分のペースで応答でき、自分の仕事を進めながらチームとのコミュニケーションに参加できる。仕事中にチャットをチェックしても生産性にそれほどの悪影響は及ぼさない。2つ目はWeb会議だ。チームで集まって共同作業をする必要があるときは、チャットよりWeb会議の方がスムーズに作業を進めやすい。
文章で伝えるより話す方が簡単だとしても、チーム全員をWeb会議に引っ張り出すほどではない場合もある。新しい申請手順を簡単に説明したいときや、顧客からの新しい用件を伝えたいときなどだ。
チャットで説明するには情報量が多過ぎるが、チームメンバーの仕事を中断させてまでWeb会議を開催するほどの内容ではない――。その中間的な手段がほしいときに、ショード動画共有サービスによる非同期コミュニケーションが役に立つ。
新しい段階の展望
文章で説明する代わりに、Webカメラに向かって録画を開始し、伝えたいことを説明して30秒程度の短い動画を作成するだけで、かなりの情報を伝えることが可能だ。自分の声を使って、チーム全員に分かりやすく、正確に情報を発信できる。テキストチャットは確かに便利だが、時には音声と画像を使った短い動画で説明する方が効果的な場合もある。その短い動画を共有するニーズに、TikTokと同様の機能を持つビジネス向けショート動画共有サービスが応える可能性がある。
ショート動画共有サービスによる非同期コミュニケーションは、留守番電話を単に短い動画にしただけのものでは終わらない。TikTokのような機能を持つビジネス向けショート動画共有サービスがあったら、もっと大きな可能性が広がるはずだ。例えば役に立つ情報をライブラリとしてまとめるという用途が考えられる。効率化につながる新しい作業手順を見つけた誰かが、情報を短い動画にまとめてチームで共有してアーカイブすれば、後から入った新入社員もその動画を見ることができる。会議で説明する代わりに「後で短い動画を送ります」と言うだけで済めば、相当な数の会議を減らすことができる。
企業がショート動画共有サービスの非同期コミュニケーションを大々的に導入する動きは、すぐには起きないと考えられる。ただし今後は企業の間でショート動画共有サービスの利用が広がり、具体的な用途が見つかるはずだ。短い動画による非同期コミュニケーションは、いずれチャットとWeb会議の中間的な役割として存在感を示すようになる。
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