オンラインとオフラインの境界をなくす技術
テレワークでの“ぼっち感”や“いらいら”を解消する3つの「AI」活用例
テレワークとオフィス勤務の従業員の間で起きるコミュニケーションの問題を改善する、人工知能(AI)技術の有効な活用例を紹介する。テレワークの生産性と協調性を高める使い方とは。
自主的でも強制的でも、従業員のテレワークには共通の課題がある。ナレッジワーカーにとって、テレワークの環境はオフィスの静かな環境と比べて総じて理想的とは言いきれない。テレワークに伴う孤独感になじめない人もいる。
これは企業にとって重要な懸念事項だ。大抵の企業はテレワーク中の従業員の生産性と集中力を保つために、さまざまなアプローチを取っている。技術導入もその一つだ。テレワークの従業員と、オフィス出勤の同僚や顧客との効率的なコミュニケーションを支援する手段として人工知能(AI)技術に注目が集まっている。テレワークでAI技術が活躍する3つのモデルケースを紹介する。
1.スマートビデオ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の間に、ビデオ通話をはじめとする動画関連の技術はテレワークを支える重要な存在になった。動画は没入感のある体験をもたらし、個別のコミュニケーションを実現できる。AI技術は、会議をより民主的に、そして包括的なものに発展させる力を持つ。
AI技術の活用例の一つが、Web会議の画面レイアウトをリアルタイムで変更することだ。これにより、テレワークの出席者と会議室にいる出席者を同じように表示させ、均一性と公平性を保つ。テレワークの従業員は、会議の中で効率的にコミュニケーションできるだけでなく、自分がチームの一員だという実感を得やすくなる。
2.議事録とサマリー作成
音声の文字起こしは、ビジネスシーンでAI技術を最大限に活用できる分野だ。文字起こしは精度の向上により、1対1の会話にも、会議のようなグループでの会話にも十分に役立つようになった。会議中にリアルタイムの文字起こしができるようになったことで、各自がメモを取る必要はなくなり、参加者は会議に集中しやすくなる。これは特に、オンライン参加しかできないテレワークの従業員にとって役に立つ。
テレワークでAI技術を活用できるもう一つの分野は、会議のサマリー作成だ。従業員が単語やフレーズでドキュメントを検索すれば、会議の必要な部分だけを抽出できる。サマリーを活用すれば従業員は全ての会議に出席する必要がなくなり、オンラインでの共同作業の効率が高まる。
3.在宅勤務環境のユーザーエクスペリエンス
AI技術は、寝室やキッチンテーブルで仕事をする際の難点を最小限に抑える手段も提供してくれる。従業員の中には、フルタイムの作業に最適とはいえない環境に、その場しのぎの対処を続けている人もいる。彼らに共通している課題は下記のようなものだ。
- 古いPCを使用している
- 自分専用の仕事場所を自宅に持っていない
- 人が多くてうるさい場所にいる
こうした問題の全てが生産性に影響する。そして、これこそAI技術が活躍する場でもある。
大抵のコミュニケーションツールは今や、ノイズ抑制、背景ぼかし、自動の照明調整といった、テレワークのユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー経験価値)を向上させる機能を搭載するようになっている。ユーザーが動き回ったり、会議の最中に立ち上がってストレッチしたりしても、Webカメラのピントを顔に合わせ続けるオートフレーミング機能を備えたコミュニケーションツールもある。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
4
「朝8時にバッチが終わらない」データ爆発の危機をJPX総研はどう乗り越えたか
-
5
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
6
「IBM iはDXのボトルネック」は誤解 意外と知らない今風モダナイズの効果
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
「何から始めればいい?」 情報漏えい対策で悲鳴を上げる中小企業のリアル
-
9
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
10
AI導入後に発覚する「社内文書を読めない」問題 情シスは何を直せばいい?
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
5
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
6
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
10
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー