ベンダーは値上げを継続【後編】
ストレージ価格が反転「値上げ」が続きそうな“端的な理由”はこれだ
ストレージ価格は2023年の後半まで下落傾向にあったが、最近はクラウドサービスの値上げが続くのと同様に上昇傾向にある。反転の背景にあるものは何か。
クラウドサービスの利用料金が上昇し続けているように、ストレージの価格も上がり始めた。2024年1月に米国政府が発表した生産者物価指数(PPI)のストレージの指数は前月から0.1%増加した。ストレージのPPIは、2023年から低下が続いていたが、同年9月から上昇に転じ、2024年1月まで5カ月連続で上昇している。ストレージ価格の下降傾向が反転した背景にあるものは何か。
ストレージ価格「上昇」が続きそうな背景にあるものとは?
併せて読みたいお薦め記事
連載:ベンダーは値上げを継続
データでみるIT値上げ
ストレージ価格の上昇の原因の一つは、ストレージ市場の主要製品である「NAND型フラッシュメモリ」が値上がりしていることだ。「NAND型フラッシュメモリは、コスト割れで販売されていた2023年半ば以降、価格が大幅に上昇した」と、調査会社Objective Analysisの半導体とSSD担当のアナリスト、ジム・ハンディ氏は指摘する。
Objective Analysisの分析によると、NAND型フラッシュメモリのスポット価格(1回限りの取引での価格)は2023年後半以降、急上昇している。NAND型フラシュメモリのほとんどの顧客は、一定期間の供給を前提とした契約価格で取引するが、スポット価格は契約価格の先行指標となる。実際に契約価格は上昇傾向にある。調査会社TrendForceは、2024年第1四半期(2024年1~3月)におけるNAND型フラッシュメモリの契約価格が、前年同期比で26.3%上昇すると推計している。
TrendForceによれば、NAND型フラッシュメモリの価格の上昇は需要が回復していることとベンダーが増産に転じたことが原因だ。
SSDの製造コストはNAND型フラッシュメモリが約80%を占める。そのため、NAND型フラッシュメモリの価格が上がれば、SSDの価格も同様に値上げになる可能性がある。今後は2024年半ばまでに価格が安定し、2024年7月以降は再び低下する見通しだ。AI(人工知能)技術関連の製品・サービス支出が2024年の半ばまでけん引し、その後落ち着くからだ。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] クラウドネイティブ戦略ガイド:8つの主要課題と解決策を解説 -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] プラットフォーム技術者のための「クラウドネイティブ」プレイブック -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] ハイブリッドクラウドでハードウェア価格高騰のリスクを回避する方法 -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] AI時代に必要なインフラモダナイゼーションの考え方とは? -
製品レビュー
[Dropbox Japan株式会社] ランサムウェア対策で見直したい「復旧できるファイル基盤」とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
3
鹿島建設のDXを阻む「10年前のAWS」 安全性と自由度を両立したモダナイズ
-
4
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
9
【基本情報技術者試験】そもそもOSは何をしている? 「ジョブ管理」の仕組みを解説
-
10
NECの「BluStellar」に必要なデータ保護と活用のための技術とは
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
3
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
8
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
9
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー