Case Study
世界的なCD売上減の埋め合わせを!――ビジネス環境の変化に柔軟に対応するヴァージンのCIO
ダウンロードサイトなどの新たな競合の出現やCD売り上げの減少に対処するため、ヴァージンのITディレクターはITシステムの見直しを図った。
ビジネス環境の急速な変化に適応する能力を備えることは、どんな業界でも非常に重要なことである。全米16店舗でCDおよびDVDを販売するヴァージンエンターテインメントグループにとっても、ネット上の音楽ダウンロードサイトの人気が上昇するというトレンドに適応することは、同社が生き残る上で不可欠だ。
英国を本拠とするヴァージングループの北米子会社である同社では、世界的な傾向であるCDの売り上げ減少を少しでも埋め合わせるために、CD/DVDに加え、衣料品と家電製品も同社の大型店で扱う計画だ。こういった変化に伴い、ヴァージンのITディレクター、ロバート・フォート氏は、新たな製品の販売に対応できるようITシステムの見直しを行う必要に迫られた。同社は販売管理システムとして、1980年代半ばに導入したIBMのレガシーPOSアプリケーションを使用しているのだ……。
ビジネス環境の急速な変化に適応する能力を備えることは、どんな業界でも非常に重要なことである。全米16店舗でCDおよびDVDを販売するヴァージンエンターテインメントグループにとっても、ネット上の音楽ダウンロードサイトの人気が上昇するというトレンドに適応することは、同社が生き残る上で不可欠だ。
英国を本拠とするヴァージングループの北米子会社である同社では、世界的な傾向であるCDの売り上げ減少を少しでも埋め合わせるために、CD/DVDに加え、衣料品と家電製品も同社の大型店で扱う計画だ。こういった変化に伴い、ヴァージンのITディレクター、ロバート・フォート氏は、新たな製品の販売に対応できるようITシステムの見直しを行う必要に迫られた。
フォート氏は以前から、IT市場の動向には注意を払っていた。ヴァージンではJDエドワーズの財務システムを使用しているため、オラクルがJDエドワーズを買収し、その技術を「Fusion」と呼ばれる新しい製品ラインに統合する計画を発表したことで、ヴァージン社内で不安が広がったとき、フォート氏は明確な方向性を示さなければならなかった。
ヴァージンの事業の核となるのは各小売店舗での販売であり、この業務は、SCMソフトウェア大手のJDAソフトウェアグループが開発した販売管理システムを使って管理されている。販売システムの柔軟性の向上を目指すヴァージンでは、トリバーシティーのPOSソフトウェアを追加し、各店舗でより多彩な商品を扱えるようにする予定だ。
フォート氏によると、ヴァージンでは、昨年9月にトリバーシティーがSAPによって買収される前から、同社のソフトウェアを検討していたという。SAPでは、トリバーシティーの技術を「SAP for Retail」スイートに統合する計画だ。しかしヴァージンでは当分の間、自社のシステムをSAPで標準化する予定はないとしている。「経営陣がビジネスプロセス変更作業を完了するまでは、標準化を検討することもできない」とフォート氏は話す。
「小売りソフトの業界はいつも非常に流動的だ。現在、業界再編の動きが盛んになっている。ベンダー各社が買収した技術をどのように統合するのか見守っていきたい」(同氏)
ヴァージンでは、ニューヨークのタイムズスクウェアにある店舗で使用している約150の情報検索機に新たな機能を追加する実験も進めている。現在、顧客はこれらの検索機でCDを探したり製品情報を得たりできるほか、各種のオーディオトラックを試聴することもできる。
同社が目指しているのは、検索機でさらに多くの情報を顧客に提供することだ。これにより、店舗に在庫がないCDその他の製品でも、同社のオンラインパートナーを通じて購入できるようにするという。フォート氏によると、トリバーシティーのソフトウェアを利用すれば、データウェアハウスを重複させなくても検索機での売り上げを統合することが可能になるという。
「多くのメタデータが用意されているため、作業やシステムを重複させることなしに、容易に機能を追加することができる」(同氏)
ヴァージンは、トリバーシティーのソフトウェアをJDAの販売管理システムと連携させ、1980年代半ばに導入したIBMのレガシーPOSアプリケーションをリプレースする予定だ。同社でアプリケーションと開発を担当するシニアマネジャー、アラン・フレスガーテン氏によると、導入当時、このIBMのシステムのために堅牢なフレームワークがセットアップされ、これにより効率的なCD販売が可能になったが、CD以外の多くの製品には対応できなかったという。
「このシステムは非常に強力で信頼性も高かった。だが驚くほど高価で、柔軟性もなかった。それに、IBMがもうサポートしていないのだ」とフレスガーテン氏は語る。
同氏によると、ヴァージンでは、南カリフォルニアの試験店舗でトリバーシティーのソフトウェアを3月に配備し、その後、全米各地の店舗に導入を進めていく予定だという。新システムによるコントロール機能の導入に伴い、レジ担当者および店舗管理者は新しい価格モジュールのトレーニングを受ける必要がある。
「アプリケーションの構成を変更できるので、カスタムコードを記述する必要はないが、新たなコントロールを導入する際には、担当者が店舗での業務手法を見直す必要が生じる。問題が生じたらその都度対処するという形で一歩ずつ前進するつもりだ」(フレスガーテン氏)
(この記事は2006年1月24日に掲載されたものを翻訳しました。)
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