IT予算が増えた企業、減った企業
比較して分かるIT部門の“微妙な現状” 増えた予算はどこに消えた?(1/2 ページ)
米TechTargetが実施した2015年度の給与調査では、「IT部門の予算と人員数は増加または横ばい」という回答が多かったという。しかし、過去の結果と比較して分かった本当の現状とは。
環境コンサルティング企業の米Apexで情報システム部門のディレクターを務めているフィル・スタスコ氏は、2015年にIT部門の人員と予算が大幅に増えたと回答したITシニアリーダーの1人だ。Apexでは、IT部門の予算が前年比で20%増加しただけでなく、ITスタッフも30%増員した。
ただし、米TechTargetが実施した「2015 Annual IT Salary and Careers Survey」という給与調査の結果では、2015年にスタスコ氏が経験したような健全な予算の増加と大幅な人員増加を、多くのITシニアリーダーが経験したわけではないことが明らかになっている。
2015年の給与調査で、IT予算が増えたと回答したのは39%、横ばいだったと回答したのは35%だった。この結果は、下記の2014年と2013年の調査結果と近い数値だ。2015年のIT予算の平均増加率は前年と変わらず14%だった。
| IT予算が増えたと回答した割合 | IT予算が横ばいだったと回答した割合 | |
|---|---|---|
| 2015年 | 39% | 35% |
| 2014年 | 42% | 39% |
| 2013年 | 40% | 36% |
気掛かりな兆候は、ITシニアリーダーの21%が、予算が減少したと答えていることだ。この数値は2014年の15%からアップしているのに加え、予算が減少したと答えている企業の平均のIT予算の減少率も2014年の9.9%から13%にアップしている。
IT部門の人員数は横ばい
2015年の給与調査では、IT部門の社員数からも変化の兆しが幾つか見られた。この調査では、248人のITシニアリーダーに追加で聞き取り調査を行った。ITシニアリーダーには、
- 最高情報責任者(CIO)
- 最高技術責任者(CTO)
- 執行副社長
- IT部門の統括責任者
- 情報セキュリティ部門の統括責任者
が含まれる。44%のITシニアリーダーは、人員数が変わっていないと答えている。また、19%は人員が減少したと答えている。この結果は、44%が変わっていないと答え、21%が減少したと答えた2014年の調査結果からほぼ変わっていない。増員したと答えたのは33%だったが、これも2014年の調査と同じ数値だ。
社員雇用の見通しも特に明るくなっていない。2016年度の採用を考えていると答えたのは31%にとどまり、2014年度調査の36%から若干落ち込んでいる。また、回答者の46%が「人員の数は十分」と回答している。これは、前年度の34%を大幅に上回る結果だ。この数値も、IT部門が人員増加を考えていないことを示唆している。明るい兆しが見られたのは、採用を停止していると答えた回答者の割合だ。2014年は18%だったが、2015年は11%と減少している。
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