混迷を極める業界
市場に700社超 今こそ知りたいIoTプラットフォームの正しい選び方(1/2 ページ)
本稿ではIoT導入に関わるコンサルティング業務を営むOIES ConsultingのCEOがIoTプラットフォームの選択に関して私見を述べる。
OIES Consultingを設立したのは2013年後半だが、このとき私は、その会社で提供する最も有用なサービスはモノのインターネット(IoT)プラットフォームの選択であり、(正しい)選択を行うことで、IoTの普及を加速させたい顧客は、より多くの利益が確実に得られると考えていた。
このころ私が特定していたIoTプラットフォームベンダーは約60社だった。そして、このテーマに特化した一部のアナリストのレポートとは違い、業界は非常に混とんとしていた。現在、混乱はさらにひどくなっており、プラットフォームベンダーは700社を超えている。私はIoTプラットフォームベンダーのリストを自力でまとめて維持、分類、公開するつもりだったが、最近の状況から考えると、それはほとんど不可能のようだ。
IoTプラットフォーム市場はできるだけ早く迅速に統合するのが急務だ。それは疑う余地がない。
IoTプラットフォームとは何か
調査会社ABI Research の「M2M Software Platforms」では、コネクテッドデバイス(CDP)市場のプレイヤー、アプリケーションの利用が可能なプラットフォームレイヤ、IoTミドルウェアについて、それぞれ差別化要因が記されている。
Beecham Researchは長年プラットフォームに注目し、この業界でどのようなサービスが提供されているのかに重点を置いた調査を行っている。同社はこの業界や関連するテクノロジー分野を指して、サービス有効化サービス(SES: Service Enablement Service)と呼んでいる。
M2MやIoTに特化した調査会社Machina Research(現在はGartnerが買収)は、「M2MおよびIoTアプリケーションの実現可能性における接続プラットフォームの重要な役割」と題した調査結果を発表している。
一方、MachNationは、通信サービスプロバイダーがIoTアプリケーションの有効化プラットフォームを導入すると、IoTやM2Mからの収益を3倍にすることができると考えている。同社は、5件の事例に関して調査報告書をまとめ、キャリア各社がIoT AEPベンダーとの関係を効果的に活用するにはどうするべきかを分析している。
IoTプラットフォームの定義が混乱するのは何の不思議もない。IoTプラットフォームサービスに特化した企業ThingWorxのリュック・ペラール氏は、「IoTプラットフォームはややこしいですか?」と題したレポートの中で、混乱するのは比較の対象の選び方が適切でないからだと記述している。
われわれは、IoTプラットフォームを提供している企業の大多数は、次のようなことをうたっていることに気付いた。いわく、IoTプラットフォームはクラウドまたはオンプレミスの両方で利用でき、多業種への水平展開か特定業種での垂直展開かを問わない。また、組み込みソフトウェア開発と産業用アプリケーション開発の両方に対応し、リアルタイムでのデータ取得とアナリティクス機能を備えている。さらに、どんなタイプのデバイスやプロトコルも管理できる。即ち、あらゆるネットワークに接続できて、かつ、その開発プラットフォームで開発できるアプリケーションは、幅広い分野にわたることになる。スマートホーム、スマートシティ、コネクテッドカー、ウェアラブルデバイスなど全てが含まれる。
現世代のIoTプラットフォームは、この領域で2度目のイテレーションにあることを示しているが、われわれは既に、プラットフォームの種類が異なると、機能なども明らかに違いがあることに気付いている。IoTの分野自体が草創期にあるために混とんとしている結果、IoTプラットフォームを導入しようとしている企業にとっては非常に戸惑う状況となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー