人事部門にできるハイブリッドワーク支援策【中編】
テレワークだと低評価? ハイブリッドワークでの不公平な人事評価をなくす方法
オフィスと自宅、それぞれで働く従業員がいた場合に、オフィスワークをする方が高い評価を受けるケースがある。ハイブリッドワーク特有の「誤解」に起因する不利益を生まないために、人事部門ができることは何か。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)を経て普及したハイブリッドワーク(オフィスワークとテレワークを組み合わせた勤務形態)は、パンデミックの収束後も従業員の要望によって継続する可能性がある。前編「対面希望の顧客、働き過ぎる社員――テレワークの『あるある課題』を解決するヒント」は、人事部門がハイブリッドワーカーに提供できる3つの支援策のうち1つ目を紹介した。中編は、2つ目の「従業員が人事評価で不利益を被らないための策を立案し、実施する」を紹介する。
支援策2.従業員が人事評価で不利益を被らないための策を立案し、実施する
併せて読みたいお薦め記事
連載「人事部門にできるハイブリッドワーク支援策」
ハイブリッドワーク関連の注目記事
ハイブリッドワーク制度を成り立たせるための戦略を立て、その戦略をできるだけ詳細に記述することは、成功のために非常に重要だ。
ID管理会社Auth0で人事担当シニアバイスプレジデントを務めるキャロリン・ムーア氏と人事部門は、従業員の業績を評価するための研修を管理職向けに実施した。その際、テレワークの従業員とオフィスワークの従業員それぞれの仕事を、同じ目線で評価しているかどうかに注目した。テレワークの従業員とオフィスワークの従業員とでは、オフィスワークの従業員の方が有利になることがよくあるとムーア氏は説明する。「今は、そのような傾向をなくすことに気を配らなければならない」(同氏)
Auth0の人事部門は、全ての従業員が適切なタイミングで適切な情報を得る方法を模索している。例えば米国東部標準時の午前9時にグループメールを送信すると、西海岸の従業員がそのメールを受信するのは午前6時だ。「メールで指示を受けた業務を遂行するために早朝から働かなければならない」と従業員に感じさせてしまうなら、これは良いアイデアとは言えない可能性がある。「従業員同士の時差に気を配ることが必要だ」とムーア氏は話す。
小さな努力に見えることでも大きな改善につながることがある。ITコンサルティング会社Thoughtworksの北米担当最高経営責任者(CEO)クリス・マーフィー氏は「当社の人事部門は経営幹部と密接に連携してハイブリッドワークを支援している」と述べる。同社は従業員をつなぎとめるための取り組みとして、2021年の初めにオンラインイベントを開催した。イベントの企画には、オンライン料理教室、ワインテイスティング(従業員の家にワインを配送して実施)、マジックショーなどがあった。他にも、会社から従業員にお菓子のギフトボックスを送ったり、会社が資金を提供して従業員同士の小さな懇親会を開催したりしている。
ハイブリッドワークを実現する上で最も重要なことは、働き方の大きな変化がCOVID-19という世界的な危機によって引き起こされたものであることを忘れないことだ。「人事部門のリーダーは従業員がどのような状況に置かれているかを念頭に置き、共感を示しながら計画を立て、管理すべきだ」とムーア氏は話す。
後編は3つ目の支援策「課題解決にITを活用する」を紹介する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
市場調査・トレンド
[AvePoint Japan株式会社] SCS評価制度の死角は“SaaSの中” クラウド標準機能では届かない領域とは? -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] 5分で分かる、「オープンソースCMS」比較ガイド -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] 1つのアプリを各国で運用 多言語モバイルアプリを簡単に開発・導入できる方法 -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] 複雑化するKubernetes運用、VMとコンテナの二重管理を解消する方法は? -
市場調査・トレンド
[アルプス システム インテグレーション株式会社] 急増する高度なフィッシング詐欺 先回りしてブロックするには何が必要?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHPはそもそも必要か? 脆弱性で問われる自社サイト安全性と保守負担のバランス
-
2
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
3
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
4
「レガシーシステム・老朽化システムの運用課題と刷新」に関するアンケート
-
5
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
6
京王電鉄・東京メトロの被害から学ぶ境界防衛 ITの侵害はどこまで波及するか
-
7
米国防総省で300万人分の個人情報が流出 その「意外な原因」と教訓
-
8
Microsoft 365導入後も稟議は「Excelをメールで回覧」 承認が止まる理由
-
9
生成AIで開発工数を圧縮 「工数150分の1」を叩き出した実例
-
10
「年1回の外部診断」が限界に 大手小売が脆弱性管理を内製化・一元化した方法
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
5
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
6
「EDR」選定ガイド:比較・検討フェーズで整理すべきポイントを解説
-
7
10G回線の真価をフルに享受するには? 導入前にチェックしたいポイント
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
MDMだけでは防げない? Appleデバイスに潜む5つのセキュリティギャップ
-
10
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー