クラウドの課題「パフォーマンス管理」を解決する【前編】
パブリッククラウドのパフォーマンスを監視するオンラインリポートツールの利用
PaaSやIaaSプロバイダーのSLAは稼働率をカバーしているが、レスポンスタイムはカバーしていない場合がある。クラウドサービスのパフォーマンスを監視するためのツールを紹介する。
パブリッククラウド型アプリケーションのパフォーマンスが低いと、エンドユーザーの不満を招く。PaaS(Platform as a Service)やIaaS(Infrastructure as a Service)プロバイダーのSLA(サービスレベル保証)は、稼働率をカバーしているが、全体的なレスポンスタイムはカバーしていない場合がある(関連記事クラウドコンピューティングにおけるSLAを理解する)。DevOpsチームは、幾つかのツールを使うことでクラウドコンピューティングアプリケーションのパフォーマンスを監視できる。
アプリケーションパフォーマンス管理ソリューションを手掛ける米Compuwareが北米のIT幹部に対して実施した調査で、約380人弱の回答者は、クラウド型アプリケーションのパフォーマンスの問題により、年間平均98万5260ドルの売り上げ損失が発生していると推計している。また、同社による欧州3カ国(英国、フランス、ドイツ)のIT幹部に対する調査では、約300人の回答者が、この数字を77万7000ドルと推計している。アプリケーションパフォーマンスに関する懸念から、北米の回答者の58%、欧州の回答者の57%が、クラウド型アプリケーションの導入を遅らせているか、ためらっているという。
さらに、北米の回答者の94%、欧州の回答者の84%が、SLAはサービスプロバイダーの稼働率指標だけでなく、エンドユーザーエクスペリエンスにも基づいていなければならないと考えている。そこで、パブリッククラウドやプライベートクラウドのプロバイダーは、当然のことながら、コストが高くつく可能性があるエンド・ツー・エンドのSLAの提供に二の足を踏む。このため、クラウド型アプリケーションのエラーロギング、アナリティクス、診断コード用のツールを用意するのは、DevOpsチームの仕事となる。
では、データ集約型アプリケーションのパフォーマンスを監視する最良の方法は何か。スウェーデンのPingdom.com、米Mon.itor.usなどのサイト監視サービスプロバイダーから、無料または安価なアップタイムおよびレスポンスタイムリポートが提供されており、これらを利用すれば、アプリケーションがSLAやエンド・ツー・エンドのサイトパフォーマンスの要件を満たしているかどうかを確認できる。
また、米LoadStormや米Soastaのような企業は、クラウドアプリケーションのカスタムロードテストサービスを販売している。CompuwareのCloudSleuthサイトで無料で提供されているGlobal Provider Viewサービスでは、主要なパブリックIaaSやPaaSプロバイダーについて、エンド・ツー・エンドのレスポンスタイムのランキングや稼働率を、ほぼ直近の30日間、7日間、24時間、6時間のスパンで調べることができる。
図1は、Windows AzureテーブルのページングとCRUD(作成、読み取り、更新、削除)操作のデモのサンプルプロジェクトを示している。筆者が勤務する米OakLeaf SystemsのAzure Table Services Sample Projectというものだ。
ウィンドウ最下部のテキストボックス[Time]は、最後のアクションのコード実行時間を示す。この画面の例では、ページの更新に28ミリ秒かかっている。その右隣のチェックボックス[Batch Updates]のチェックを外すと、このサンプルの91件の顧客レコードに対する個々のCRUD操作の実行時間が格段に増える。
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