理想の仮想デスクトップ環境を求めて……
iPad、Androidと比較してWindows 8タブレットを選んだわけ
「自分のPCを仮想化する」と意気込む筆者。外出先から仮想デスクトップにアクセスする端末を検討した結果、Windows 8タブレットにたどり着いた。iOSやAndroidではなく、なぜWindows 8を選んだのか。その理由とは。
筆者は、「自分のPCを仮想化する」という個人的な野望を持っており、仮想PCインフラの構築を始めたところだ。次はついに、外出先から仮想デスクトップにアクセスするためのデバイスを検討する。
まずはフォームファクタとOSの選択から
さて何を選ぶべきか? タブレットか、ファブレットか。ノートPCか、デスクトップPCか。シンクライアントか、ゼロクライアントか。はたまたAndroidか、iOSか。Windows 8はどうだろう?
今日の多くの人々と同様、筆者もまずはタブレットから検討を開始した。自宅とオフィス用にゼロクライアント端末を設置したので、移動用のデバイスで実行するタスクは限られる。
- 仮想デスクトップアクセスにモバイルプラットフォームを提供
- 電子メールをキャッシュできるローカルのメールクライアントを持ち、インターネットにアクセスできないとき(飛行機の中など)に、電子メールの閲覧や下書きが可能
- 個人用ファイルをキャッシュできる何らかの形を提供
もちろん、他にも幾つか希望はあった。動画編集ソフトの実行、Netfixへのアクセス、ときにはゲームをやりたいし、Microsoft Officeファイル形式をサポートするネイティブアプリケーションも必要だ。
AndroidとiOSを比較検討
デバイス探求の旅は、OS(オペレーティングシステム)からスタートした。筆者は初期のころからのAndroidユーザーであるが、米AppleのiOS製品も愛して止まない。iOS端末は安定しており、仮想デスクトップアクセス用としては素晴らしいプラットフォームである。ただ残念なことに、メールクライアントが気に入らない。お気に入りの動画編集アプリーションもサポートしていない。従って、iPadと多彩で魅力的なアクセサリ群は、すぐに候補から外した。
次に検討したのは、当然のことながら、Androidである。幾つかの問題点が浮かび上がった。必要なものが全てそろったAndroid端末は、まだ見つかっていない。タブレットを欲しいと思うが、筆者は物理キーボードが好きだ。アプリやウィジェットも悪くないが、動画編集ソフトを動かせるフルOSは重要である。米Googleのクラウドは気に入っているが、同社に支配されたくはない。
筆者は、数種類のAndroidタブレットをチェックした。台湾ASUSのタブレット「Transformer Pad」は、筆者の望む物理キーボードが付属していた。だが、この端末は非常に不安定だった。何度もフリーズしたし、キーボードを本体に付けたり外したりすることが馴染めなかった。結局、この製品は返品した。
次にオーダーしたのが、「Google Nexus」だった。この製品は良さそうに思えた。ところが、筆者を満足させる十分なストレージを装備しておらず、プロセッサも期待以下(の処理速度)だった。
Windowsにたどり着く
結局、筆者は自分の求めているOSが、Windowsであると認識した。読者はこう考えるだろう。「Windowsであるなら、一体全体なぜデスクトップを仮想化するのか?」。筆者は幾つかの理由でデスクトップの仮想化を行った。その最もささいな理由の1つが、Windowsエンドポイントからの逃避だった。筆者は、OSが何であるかは気にしない。ただ生産性を高めたいだけだ。Officeのように動くアプリが欲しければ、Officeを使わない理由はない。いつもの動画ソフトが動くフルOSであれば、それがWindowsだとして何か問題だろうか?
というわけで、筆者は再び販売店に戻り、Windows 8端末をチェックすることにした。最初に手にしたのは、まさにWindows 8タブレットそのものといえる米Microsoftの「Surface Pro」だった。この製品に関しては、誰のために作られたのか、さっぱり分からない。本体は重く、低速で、バッテリー持続時間もいまいちだ。また、ストレージを最大にして、物理キーボードを追加すれば、価格は非常に高いものになる。最も、筆者が手にしたのは初代Surface Proであり、Surface Pro 2ではそれらの問題の幾つかが改善されている。いずれにしても、筆者はSurfaceを選択肢から外した。
次に目を向けたのが、中国LenovoのWindows 8搭載タブレット「Yoga Convertible」だった。店頭で見た限り、この製品はクールに思えた。ところが、多くのハワイアンシャツと同様、日の光を浴びた途端に色あせて見えるのだ。まず、Wi-Fi機能が最悪だった。ユニットに安価な無線チップセットを搭載しており、互換性問題が山積みだった。Lenovoのフォーラムを検索すると、気が動転したユーザーの一群がこの問題で口々に不満の声を挙げていた。
また、Yogaには深刻な設計上の欠陥が存在するように思えた。ノートPCを開いたところを想像してみよう。この製品はそのままモニターを本体背面近くまでぐるりと回すことができる。それが、Yogaの特色でもあるのだが、その場合、キーボード面はタブレットの底面に位置することになるのだ。もしその状態でテーブルにソーダ水をぶちまけてしまったら、キーボードがどのような災難に見舞われるか、想像に難くない。
さらに、“Yoga”というネーミングだが、まるで“Yoda”(ヨーダ)のように聞こえる。それは、この製品を持ち帰ったとき、筆者の妻が最初に指摘したことだ。これはちょっと受け入れ難い。
理想の1台に出会ったが、でも……
さまざまな検討の末、筆者が到達した結論は、米Dellの「XPS 12 Ultrabook Convertible」であった。このWindows 8タブレットは、想像した以上に頑丈で、卓越した無線機能とSSD、必要十分なUSBポートを搭載している。加えて、Modernインタフェースの中の「VMware View Horizon」クライアントは本当にクールだ。指先のスワイプ1つで、VM(仮想マシン)やローカルデバイスにシームレスにアクセスできる。このデバイスに対する唯一の不満といえば、バッテリー持続時間だけである。
悲しいことに、この業界ではよくあることだが、新しいデバイスを購入してひと月もたたないうちに、より優れた製品が登場した。「Dell Venue Pro」タブレットである。バッテリー持続時間は10時間(バッテリー内蔵の付属ハードウェアキーボードを接続すれば18時間)で、スペックはXPS 12とほぼ同等だ。もう1回やり直せるなら、この次はVenueを選択するだろう。なぜなら、デュアルモニター対応ドッキングステーションが99ドルで買えるからだ。それを自宅とオフィスのデスクの上に置いておけば、筆者は1台のポータブルデバイスで全てのコンピュータニーズを満たすことができただろう。
それはさておき、この記事は筆者の仮想デスクトップで作成した。筆者はそのVMに、Wi-Fi対応の旅客機(もちろん離陸してからだが)を含む8カ所の異なる場所から、5台の異なるデバイスでアクセスした。いずれのケースも、VDI(仮想デスクトップインフラ)はデバイスや場所に関わらず、統一したユーザーエクスペリエンスを提供してくれた。やればできるものである。
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