共同作業に最適なセキュリティツールを紹介
スマホやタブレットで安全なモバイルワークを実現するちょっとしたコツ
私物のスマホやタブレットで仕事をする機会が増えた今、チームで業務に当たる際にも利便性がより重視される傾向にある。必要な対策を探る。
米サンディエゴで2014年8月に開催された「Gartner Catalyst Conference 2014」カンファレンスで、米Gartnerのアナリストであるマリオ・デ・ボーア氏は、エンタープライズモバイルの共同作業について講演を行った。MDM(モバイルデバイス管理)やアンチウイルスが効果的なセキュリティ手法でないことについても言及した。
モバイルの共同作業に最適なセキュリティツールとは
これまで接点がなかったメンバーで結成されたチームで共同作業を行う場合について話をしよう。全てのデバイスでMDMの使用を強制するつもりかもしれない。だが、そうは問屋が卸さないだろう。この状況で全てのデバイスを管理することは叶わない。
デバイスで実行されているマルウェアが、別のアプリケーションのコンテキストにあるデータにアクセスすることはできるだろうか。通常、モバイルデバイスのセキュリティは確保されている。このような処理を行うには、root化したり脱獄(jailbreak)したりする必要がある。または、別の方法を使用してデバイスに対して特権レベルのアクセスを取得しなければならない。デバイスの特権レベルを突破できるマルウェアを作成できたら、恐らくマルウェア対策ソフトを無効にすることも可能だろう。つまり、このようなマルウェアが登場したら、マルウェア対策ソフトウェアはデータの保護には役立たない。
幸い、最近の多くのモバイルデバイスは、デバイス自体に優れたデータ保護とアクセス制御の機能が搭載されている。
コンテナソリューションやモバイルアプリケーション管理ツールもある。また、モバイルデバイスに格納されているデータ保護という大役を果たしている企業向けファイル共有ソリューションなど、エンタープライズソリューションの数は増加の一途をたどっている。
共有している情報を閲覧および変更できる人とできない人を指定する権限管理制御によって、ユーザーや企業がアプリケーションだけでなくデータ自体を保護できるのが理想だ。また、モバイルデバイスのローカルでデータを保護できるのが望ましいだろう。
筆者個人の意見としては、データ自体を保護して、アプリケーションについては気にしないでよいのが理想的な状態だ。例えば、権限管理を使用することができる。権限管理を使用できなければ、デバイスの代わりにアクセスを制御して、ローカルデータを保護するには、デバイスにインストールされているものに頼らざるを得ない。例えば、エンタープライズファイル同期やファイル共有の機能だ。これらのソリューションは改良が重ねられ、機能が向上している。デバイス自体を管理することは諦めるのが良いだろう。モバイルの共同作業でデバイス自体を管理するのは不可能だからだ。
モバイルの共同作業環境をクラウドに移行する
クラウドサービスを利用する理由は、社内ネットワークの開放を避けるためだけではない。多くのクラウドソリューションは、モバイルデバイスをサポートし、異なる組織のユーザーグループをサポートするのに十分な設備が整っているからだ。また、非常に安定して利用できるというメリットもある。リスクは制御できなくなることだ。自分の支配下にある制御権は諦めて、信用して制御を引き渡す必要がある。
最も重要なのは、社内ネットワークの使用を回避できることだ。ぜひ、共同作業環境にクラウドを利用することを検討されたい。
クラウドソリューションはリモートアクセス付与というリスクを回避する。配慮が必要になるのは、信頼関係のある汎用的なアプリケーションにより多くの権限を付与するリスクと引き換えに、リモートアクセスの付与というリスクを回避していることだけだ。
ユーザーに代替案を提示してアプリケーションのセキュリティを確保する
無料で入手できるソリューションに匹敵する使いやすさを備えた共同作業用のアプリケーションを企業が用意することが肝要だ。これを実現するのは容易ではないように聞こえるかもしれない。米Dropboxの「Dropbox」のような使いやすさはどうやって実現できるのだろうかという声が聞こえてきそうだ。
企業だから実現できることもある。ファイルを同期して共有できるだけでなく、社内のホームホルダーにアクセスできるソリューションをユーザーに提供することが可能だ。さらに、米Microsoftの「Microsoft SharePoint」環境にアクセスできるようにしたり、プレゼンス情報を統合することもできるだろう。無料のソリューションより使い勝手のよいソリューションを作成することは可能だ。つまり、これはチャンスである。
また、権限管理を使用してデータ自体を制御することもできる。筆者は使用するアプリケーションに関係なくデータへのアクセスを制御している。企業のファイル同期と共有でも、単なるクラウドのストレージでも、メールでも関係ない。ポリシーはいつでも好きなときに変更できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[LRM株式会社] 「標的型攻撃メール」事例・サンプル集 -
製品資料
[LRM株式会社] セキュリティ教育はなぜ「年間計画」を立てる必要があるのか? -
製品資料
[LRM株式会社] セキュリティの重要性が伝わらない…… 効果がない社員教育から脱却する方法 -
製品資料
[LRM株式会社] 「標的型攻撃メール訓練」導入ガイド 社員の意識を確実に高める仕組みの作り方 -
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
2
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
5
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
6
Netflixのバックエンドは「ほぼJava」 3000超のアプリを支える開発基盤の裏側
-
7
エンジニアが選考を辞退する本当の理由 7割が隠す“面接の違和感”とは
-
8
ISMSの“コンサル丸投げ”が招く数千万円の無駄 NTTドコモビジネスの脱出劇
-
9
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
10
「Windows派」「Linux派」を分ける決定的な違い
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー