専任チームの設置が理想だが……
セキュリティ業務に週10時間――消耗するネットワーク担当者の実態は
ネットワーク担当者の大半は、1週間に10時間以上をセキュリティ業務に費やしている――このような実態が調査で浮かび上がった。
ネットワーク運用担当者の役割は、ネットワークセキュリティ業務とますます密接に絡み合うようになっており、今日、85%のネットワーク運用チームがセキュリティ検査に携わっている。
ネットワーク監視企業の米JDSUの子会社であるNetwork Instrumentsが2015年に行った調査によると、ネットワーク担当者の4分の1以上が1週間に10時間以上をセキュリティ対策に費やしている。同社でシニアプロダクトマネジャーを務めるブラッド・ラインボールト氏によると、この調査では300人余りのネットワーク技術者、ITディレクターおよび最高情報責任者(CIO)から回答を得たという。「彼らは実際のセキュリティ検査だけでなく、さまざまな予防対策の導入に関してもリアルタイムで対応している」と同氏は話す。
同調査では回答者の65%が「攻撃を防ぐ対策に積極的にかかわっている」と答えている。「攻撃の検査に力を入れている」と答えた人は58%、「セキュリティツールの設定の検証に時間を割いている」という回答は50%だった。
ネットワークとセキュリティ戦略の関係
Network Instrumentsの調査では、ネットワーク運用チームがセキュリティ対策の効果を高める必要性が浮き彫りになったが、ラインボールト氏がこのような結果を目にしたのは今回が初めてではない。「この調査は毎年行っているが、いつも多くのネットワーク運用チームがセキュリティ対策に取り組む必要があると回答している」と同氏は語る。「その理由はネットワークが全ての基盤であるからだ。ネットワークは問題の根幹部分であり、あらゆるものがネットワークを通るからだ。このパイプが正常に機能していないと、問題が起きるのだ」
ラインボールト氏によると、Network Instrumentsなどのベンダーが提供しているネットワークパフォーマンス管理(NPM)ツールは、企業がセキュリティ戦略を策定するのに役立つという。
深いレベルでのパケット検査と分析をベースとするモニタリングツールは、攻撃の検知と防止に効果がある。この機能を遂行する能力が最も高いのがネットワーク運用チームだ。企業はこれらの製品を既存のセキュリティツールと組み合わせて利用する必要があるという。
ラインボールト氏はモニタリングプラットフォームについて「防御の最前線ではないが防御に不可欠な部分ではある」と説明する。「昨今では、セキュリティ違反が起きることを前提とする必要がある。だから問題は、いかにして脅威を軽減するのかということだ。つまり、家の中で火災が起きたときに備えて、どんな消火対策を用意するのか。NPMの基本的な役割はそこにある」(同氏)
ネットワーク運用とネットワークセキュリティ対策の分離
ラインボールト氏によると、ネットワーク運用担当者がセキュリティ問題に費やす時間が増えているものの、企業がネットワークセキュリティ業務に専念するチームを作るために時間や労力を費やす可能性は低いという。たとえ賢明な策であっても、コストが掛かるのは困るというのが現実というわけだ。
「現状では、ネットワークスタッフは本来の業務に加え、ネットワークセキュリティにも目を向ける必要がある。複数の業務にまたがって仕事をしなくてはならないのだ。だが、それでは問題が起きる可能性がある。独立した組織を作るのが理想だ。映画『ジュラシックパーク』に登場するヴェロキラプトルという小型恐竜は防護フェンスの周囲に弱点がないか探していたが、そうした状況を想像してもらいたい」とラインボールト氏は語る。
40GbE、100GbEの普及が拡大
Network Instrumentsの調査では、データセンターで40GbE(ギガビットイーサネット)と100GbEの普及の兆しも示された。同調査によると、過去1年間で高速型イーサネットの採用が倍増し、40GbEおよび100GbEの導入ペースは25GbEを大きく上回っている。ラインボールト氏は、この普及拡大の背景には低価格化があるとみている。
「これはIT業界が非常にダイナミックに動いていることを示している。100GbEはやや高価だが、40GbEはその前段階として位置付けられている。25GbEは後から登場した技術だが、これも10GbEと100GbEの橋渡しをする役割を果たしている」とラインボールト氏は話す。
100GbEはまだ高価なので、そこまで手が届かない企業もあるだろう。だが、ギガビットイーサネットがそこに向かっているのは明らかのようだ。
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