知らないとちょっと恥ずかしい
AWS? Azure? 次のクラウド選びに欠かせない“注目トレンド 5選”
クラウド市場は進化を続け、さまざまな変化や発達を遂げている。2015年も後半に入ったところで、上半期のトレンドから今後に役立ちそうな注目の5テーマを振り返る。
季節は春から夏へと移り、2015年も折り返しを迎えたが、クラウドコンピューティング市場の熱気は収まるところを知らず、相次ぐ企業買収、値下げ、開発など、絶え間ない変化のただ中にある。そこで重要となるのが、常に最新のクラウド動向を把握しておくことだ。ハイブリッドクラウド、コンテナ技術、DevOps(開発と運用の融合)、ベンダー選定など、IT担当者は常にクラウド関連の知識に磨きをかけ、アップデートしていく必要がある。
というわけで、2015年も後半に突入した今、専門家によるクラウド関連の指摘を振り返っておくのは有意義なことであろう。2014年には、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせて利用する企業が増加し、大規模なセキュリティ侵害のニュースがメディアの見出しを飾るなど、ハイブリッドクラウドとデータセキュリティが注目を集めた。2015年の盛夏を迎えるに当たり、上半期に注目されたクラウドコンピューティング関する5つのテーマを振り返る。
1.自社に合ったクラウドベンダーの見極め
成長を続けるクラウド市場において、米Amazon Web Services(Amazon)の優勢は明らかだ。ただし、小規模なニッチベンダーから大手事業者まで、競合は多い。これだけ選択肢が多いと、自社に最適なベンダーを見極められるかどうかが大きな分かれ目となる。Amazonの優勢は揺るぎないが、米Microsoftの「Microsoft Azure」と米Googleの「Google Cloud Platform」も奮闘している。
コストはもちろん重要だが、クラウドの事業者選定では最安値かどうかよりも大事なことがある。企業が十分な情報に基づき事業者を選定できるよう、クラウド専門家のダン・サリバン氏が「AWSユーザーがうらやむ、Azure、Googleの侮れないクラウドサービスとは」の中で、GoogleとMicrosoftのクラウドサービスを比較している。「Google Compute Engine」や「Google App Engine」「Microsoft System Center」「Microsoft Azure Machine Learning」など、両社とも一連の充実したサービスを提供している。自社のニーズに最も合致したクラウドプロバイダーは果たしてどこだろうか。
2.クラウド管理者の採用面接での心得
クラウドコンピューティングの登場によって、IT労働市場には新たな選択肢が加わった。ただし、クラウド管理者としてのキャリアをスタートさせるためのベストポジションに身を置くのは容易なことではない。クラウド管理者になるためには、競争の厳しい労働市場において際立つ存在感を見せる必要がある。その他大勢から一歩抜け出すためには、まずクラウド管理者の採用面接を完璧にこなさなければならない。そのためにも、採用面接でこれまでの職務経験やスキルを強調するのは重要だ。
3.DevOpsの普及
クラウドが登場して以来、ITの多くの分野がこの新たなコンピュータ環境への適応を迫られてきた。アプリケーションの開発と運用を一体化する「DevOps」という考え方にも、クラウドの影響は確実に及んでいる。ただしこれらの影響は双方向のものであり、DevOpsも多くのクラウド管理ツールに影響を及ぼしている。
DevOpsの手法には、大きく分けてスクリプト型とモデル型の2種類がある。クラウド専門家のトム・ノレ氏によれば、クラウドでは依然スクリプト型のDevOpsツールが一般的だが、モデル型の「Puppet」と手続き型の「Chef」もクラウド市場での覇権争いに加わっているという。ノレ氏は、クラウドとDevOpsの関係性を分析し、クラウド環境にDevOpsを普及させる推進力となっている要素を細かく考察している。
4.短命に終わったクラウドコンピューティング4つの概念
一時的に注目を浴びてもすぐに忘れ去られる“はやりの技術”は、どの市場にもあるものだ。クラウド市場も例外ではない。クラウドの進化が続く中、一見素晴らしく思えてもその後すぐに忘れられてしまうアイデアは少なくない。この記事では、前出のリンチカム氏が、いったんは注目を集めるも既に関心が薄れてしまったクラウドコンピューティングの4つの概念を振り返る。
そのうちの1つは、ハイブリッドクラウドの抽象化だ。これは、パブリッククラウドとプライベートクラウド間で作業負荷を動的に移動できるようにする手法だが、コンテナ技術の盛り返しによって不要となった。なお、残り3つは、「プライベートクラウドのSaaS(Software as a Service)」「クラウドのメインフレーム化」「クラウドのフェイルオーバー」である。
5.Dockerが本領を発揮できる3種類のアプリケーション
ITの世界ではコンテナが人気を盛り返してきたが、この動きの最前線にあるのが、コンテナ管理ツール「Docker」だ。Dockerは、アプリケーションの実行に必要な要素を全て1つのコンテナにパッケージングし、複数のクラウド間で移動できるようにするオープンソースソフトウェアだ。アプリケーションのポータビリティ(可搬性)を実現する技術として、クラウド事業者の間で人気が高まっている。ただし、Dockerは全てのアプリケーションに向いているわけではない。Dockerによるコンテナ化に適しているのは、果たしてどのようなアプリケーションなのだろうか。
クラウド専門家のデビッド・リンチカム氏によれば、コンテナ技術が本領を発揮するアプリケーションには3つの種類があるという。「複数のクラウド環境で動作させる必要があるアプリケーション」「マイクロサービス(アプリケーションを小さなサービスの集合体として開発する手法)を利用するアプリケーション」「DevOpsに適したアプリケーション」の3つだ。
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