SSD、オールフラッシュ技術の獲得が相次ぐ
ストレージ業界を変えた2015年の大型買収、DellのEMC買収は序章にすぎない(1/2 ページ)
2015年のストレージ業界では企業買収が盛んに行われたが、米Dellによる670億ドルでの米EMC買収を前にしては他のどの案件もかすむ。米SanDiskや米Veritasが買収されたことさえもだ。
2015年10月12日、IT業界で過去最大規模となる米Dellによる670億ドルでの米EMCの買収が発表された。この買収と比べれば、2015年のデータストレージ業界における他の買収はどれも小さなものに感じられる。2015年だけでなく、他のどの年の買収もだ。
Dellの創業者兼最高経営責任者(CEO)であるマイケル・デル氏と米投資ファンドMSD PartnersおよびSilver Lakeが提案した買収案は、IT業界で過去最大規模のものだった。この超大型買収や2015年のストレージ業界におけるその他の企業買収の動きは、IT業界の再編が加速していることを示している。パブリッククラウド事業者の台頭が従来型ベンダーにプレッシャーを与えており、ハイパーコンバージドインフラやコンバージドインフラといったソフトウェア定義型(Software-Defined)の新しいモデルが、フラッシュメモリの進化と相まって、ネットワーク接続された従来型のディスクアレイに取って代わる勢いだ。
新生DellはEMCの企業向けストレージに加え、EMC傘下の仮想化ソフトウェアベンダーである米VMwareの他、米Pivotal、米RSA Security、米VCEといったEMCが“フェデレーション(連合)”と呼ぶ企業を傘下に収めることになる。VMwareは引き続き独立した株式公開企業として運営される。この買収は2016年の5月から10月の間に完了する予定だ。他の買い手候補がより良い条件の買収案を提示できる60日間の猶予期間は既に終了している。
両社が合併することで、主に小規模企業や中堅中小企業をターゲットに据えたDellのサーバ製品やストレージ製品にEMCの多様なストレージ製品が加わり、市場リーチを大企業にまで拡大できる。今後はDellの「SCシリーズ」「PSシリーズ」とEMCの「VNX」ストレージなど、重複する製品ラインをどう合理化するかの判断も必要となる。
次点はWestern DigitalによるSanDisk買収
DellによるEMC買収を前にすると、2015年のストレージ業界におけるその他の買収はどれもかすむ。2015年以外の年であれば、米Western Digitalによる190億ドルでの米SanDisk買収が最大規模となっていたはずだ。
HDD大手のWestern Digitalは2015年10月、NANDメモリチップ大手6社のうちの1社であるSanDiskを買収し、一気にフラッシュ市場への参入を果たした。SanDiskはSSD(ソリッドステートドライブ)市場のリーダーでもあり、同社のポートフォリオには2014年に11億ドルで買収した米Fusion-ioのPCIベースの製品が含まれる。さらにSanDiskは2015年には、オールフラッシュアレイ(AFA)型ストレージプラットフォーム「InfiniFlash」の提供を開始している。
Western Digitalの子会社である米HGSTは2015年早くに、ベルギーのオブジェクトストレージベンダーAmplidataを買収した(買収額は非公開)。2014年には、Western Digital CapitalがAmplidataに1000万ドルを出資し、HGSTとAmplidataが共同で新しいストレージソリューション「Active Archive Platform」を開発している。
Western Digitalはここ数年、より高付加価値のストレージプラットフォームとシステムを提供できる企業を目指し、立て続けに企業買収を行っている。競合のHDDベンダーであるHGSTを推定40億ドルで買収した他、SSDメーカーの米sTec、オールフラッシュアレイベンダーの米Skyera、PCIフラッシュのスタートアップ企業である米Virident Systems、フラッシュキャッシングストレージの米VeloBitなどを買収している。
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