NEWS
ボーランドCEOが語る「ソフトウェア開発にもBIの活用を」
ボーランドのCEOが今後の製品戦略を語った。ソフトウェア開発のあらゆるプロセスにおける情報を収集して可視化するBI機能を提供することで、その投資対効果を明確にする。
米Borland Software(以下、ボーランド)のCEO(最高経営責任者)兼社長であるエリック・プラッシュ(Erik Prusch)氏は2009年4月、TechTargetジャパンのインタビューに応じ今後の製品戦略を語った。その戦略では、ソフトウェア開発プロジェクト全体を可視化する分析機能「BI for ALM」を、同社のソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)製品群に搭載していく。従来のソフトウェア開発者だけでなく、さらに上位のプロジェクト管理者や経営層までをターゲットとした製品展開を図る。
ボーランドは、特定の開発プロセスやツール、プラットフォームに依存することなく、ユーザーが自由にプロセスやツールを選択して組み合わせることによってALM(Application Lifecycle Management)の実現を目指すという「Open ALM」に基づき、プロジェクト統合管理(Borland Management Suite)、ソフトウェア品質管理、ALMの3つを軸にしたソリューションや製品を提供している。
同社では、「さまざまなベンダー製品が混在する企業のIT環境にも適応する、オープンで統合されたフレームワークを提供すること」が競合他社との差別化要因だとしている。
| ソリューション | 構成製品 |
|---|---|
| プロジェクト統合管理ソリューション | Borland TeamFocus (プロジェクト統合管理ツール) Borland TeamDemand (プロジェクト要件管理ツール) Borland TeamAnalytics (情報収集・集中管理ツール) |
| 品質管理ソリューション | Borland Silk Test (回帰テスト/機能テスト自動化ツール) Borland Silk Performer (負荷テストツール) Borland Silk Central Test Manager (自動テスト管理ツール) |
| ALMソリューション | Borland StarTeam (ソフトウェア構成・変更管理ツール) Borland Together (ソフトウェアモデリングツール) Borland Caliber (要件管理ツール) Borland Caliber DefineIT (ソフトウェア要件定義ツール) |
SDLC製品群に分析機能を搭載する理由について、エリック氏は「測定できないものを改善することはできない。ソフトウェア開発も“管理されたビジネスプロセス”(Managed Business Process:以下、MBS)であるべき」と語った。
またエリック氏は、既に製造業などのほかの分野ではMBSは確立されているが、ソフトウェア開発分野では遅れていると指摘する。その理由は、「ソフトウェア開発分野では企業のIT資産は既に複雑化しているため、各工程におけるプロセスの詳細なデータ測定や集積などが難しいから」。そのため、同社は今後「要求管理」「プロジェクト管理・実行」「測定」「品質管理」「変更管理」「要件管理」の6つの領域に関してBI for ALMを搭載し、ソフトウェア開発をBMS化していくという。
BI for ALMでは、企業内のIT資産や開発ツールのデータを収集し、そのトラッキングを行うことで、ソフトウェア開発の生産性やそのROI(投資対効果)をグラフや図表などで可視化する。これにより、開発プロセスの改善やその最適化を図ることができるという。既に同社のプロジェクト統合管理製品群には組み込まれている。
同社は2006年から、350人の開発組織においてアジャイル手法を採用した製品開発を進め、顧客対応の迅速化や品質の向上を目指している。2009年4月現在、組織の75%をアジャイル化した結果、年間の製品発表数が倍増し、さらに品質も50%向上したという。
エリック氏は、アジャイル開発手法は必ずしも万能ではないとしつつも、アジャイルの導入により既に成果が目に見えて上がっており、アジャイル開発手法は今後、小さなチーム単位から大きな組織単位へと段階的に採用されていくだろうと語った。
また、同社がIDE(統合開発)ツールによる開発者単位のソフトウェア開発支援から始まり、プロジェクト単位、組織単位の生産性の向上へとつながってきた25年の歴史を振り返り、今後は「ソフトウェア開発におけるビジネス価値を顧客企業に見いだしてもらいたい。その支援をわれわれは続けていく」と抱負を述べた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー