SCM製品紹介
事業計画と製販計画の連携力を高める需要管理システム「Oracle Demantra」
年次や四半期ベースで見直しを行う事業計画に対し、現場の製販計画は週次・日次という短いサイクルで修正が行われる。この差を縮める需要管理システム「Oracle Demantra」を紹介する。
製販計画全体を最適化する計画調整プロセスが必要
事業計画と製販計画の連携が取れていない企業は意外に多く、中には「通年の売り上げ目標を達成しているにもかかわらず赤字に終わってしまった」というケースさえある。確かに従来は事業計画と製販計画に食い違いがあっても、製品が売れてさえいれば事業計画を毎年修正することで対処できた。しかし昨今の厳しい経済状況では、事業計画の達成度合いがそのまま企業の存亡にかかわるといっても過言ではない。このような企業が抱える課題に対して事業計画と製販計画を密に連携し、多階層計画情報モデルを実現するのが日本オラクルの「S&OP(Sales and Operations Planning)」ソリューションだ。
日本オラクル アプリケーション事業統括本部 SCM/PLM本部 シニアディレクターの岡田行秀氏は、「経営陣の責任や株価、資金調達、企業の信用といった各方面において、事業計画の達成がこれほど厳しく問われた時代はありません」と語る。
事業計画と製販計画の連携がスムーズに行えない原因としては、まず品目をはじめとした情報粒度が異なること、そして事業計画のPDCAサイクルがうまく回っていないことが挙げられる。事業計画のPDCAサイクルは特に重要であり、年次・四半期ベースの見直しでは現場との折り合いがつかず、スピードが要求される現代ビジネスにも追従できなくなる。もちろん、大半の企業ではMicrosoft Office Excelなどを使って事業計画と製販計画の差を埋めようと努力している。しかし、データ量が膨大なため集計作業に時間がかかり、経営者の迅速な意思決定につながっていないというのが実情だ。結果として、不十分な需要検知と予測が販売計画の精度低下を招き、現場での混乱を招いてしまう。そこで効果を発揮するのが、S&OPソリューションの中心的な役割を担う需要管理システム「Oracle Demantra」である。
期間・販売・供給の各視点から最適化
Oracle Demantraは、事業計画のPDCAサイクルを月次ベースに短サイクル化すると同時に、製販実績による予実管理を実現するというもの。これにより、事業計画から見た製販計画の修正、そして製販実績を根拠とした事業計画の見直しがスムーズに行え、達成度の向上につなげることができる。
Oracle Demantraの具体的な機能としては、まず需要管理用の「Demantra Demand Management」でユーザー間の計画値を共有する。リアルタイムの需要予測をはじめ、関係部署間のコラボレーションによる予測精度の改善、包括的な例外管理と監査証跡、実績管理の統合、新製品投入時の需要予測を行える。また、リアルタイムな販売・オペレーション計画を行う「Demantra Real-Time Sales & Operations Planning」では、日常の管理に必要な情報と計画ツールなどプロセスの基盤となる部分を提供する。さらに、販売量の予測と増収計算による統合的な分析、予算管理プロセスや収益性を高めるための需要形成計画といった、包括的な販売計画環境を提供する「Demantra Predictive Trade Planning」も備えている。つまり、Oracle Demantraは事業計画と製販計画をつなぐだけでなく、優れた需要予測エンジンにより情報を合理的に計算し、期間・販売・供給というそれぞれの視点で企業にとっての最適解を導き出してくれるわけだ。
そのほか、Oracle DemantraはS&OPソリューションの最小構成として単体利用が可能なのはもちろん、数々の製品と連携できる親和性の高さも大きな特徴といえる。予算管理・収益管理に適したEPM(※1)システム「Hyperion Planning System」をはじめ、CRMシステム「Siebel CRM」、SCP(※2)システム「Oracle SNO(Strategic Network Optimization)」や「Oracle ASCP(Advanced Supply Chain Planning)」、さらにはERPシステム「Oracle E-Business Suite」や「JD Edwards EnterpriseOne」などを組み合わせられるため、各企業の規模やニーズに応じた自由度の高い構成が可能だ。
(※1)Enterprise Performance Management:企業パフォーマンス管理
(※2)Supply Chain Planning:供給連鎖計画
Oracle Demantra導入事例ハイライト
Vtech
電話通信製品や電子玩具などの製造を手掛けるVtechでは、大口顧客へのサービスレベルと店頭在庫率を向上する需要管理、需要予測に対する販促活動結果の反映、物流コストの削減、適正な在庫管理といった課題を抱えていた。そこでOracle Demantraを導入したところ、受注対応率が55%から95%に向上したほか、在庫回転率は年3回から6回へと100%の向上率を実現。さらに、取引先のペナルティー課金を85%、物流コストを65%、価格保証クレーム対応コストを40%削減するという効果をもたらした。また、わずか90日間という早期導入もポイントとなっている。
Welch's
Welch'sは飲食製品で2005年に7億3000万ドルの売り上げを記録している大手企業だが、従来貿易振興管理とデマンドプランニング、販売促進分析法を統合する企業横断型のシステムを必要としていた。そこで10社のベンダーが提供するTPM(Trade Promotion Management)パッケージを比較し、計画の統合能力に加えて各種分析や予測機能を含むOracle Demantraを採用。結果として効果的な貿易支出や商品単位での正確な将来予測、数百万ドルに及ぶサプライチェーンコストの削減と生産性向上、さらにはフィールドセールスおよびブローカー各社の販売力強化につながったという。
Ter Beke Fresh Food Group
Ter Beke Fresh Food Groupでは製品自体の寿命が短い生鮮食品を取り扱っており、顧客から注文を受けた翌日に配送するには需要予測が不可欠となっていた。従来システムも需要予測の能力自体は高かったが、さらなるサービスレベルの底上げや在庫の無駄を省くべく、システム全体の統合が可能なOracle Demantraを導入。その結果、従来システムと比べて予測精度は20%以上改善するとともに、製品在庫の減少・生産性の向上が図れたという。
リベート金額の合理性確保にも有効
このようにOracle Demantraを中心としたS&OPソリューションは、事業計画と連携した販売計画の立案に加えて、需要変動に対する迅速な需給バランス調整、そして基準在庫を考慮した基準生産計画の即時計算までをも実現してくれる。岡田氏も「どの企業でもCRMや調達・購買システムを持っていると思いますが、そこに不足している中央の仕組みを入れるだけで、事業計画の達成度向上と製販現場のコントロールを一括して行うことが可能になります。また、流通・卸業にとってはリベートやインセンティブ金額の合理性を確保する上でも十分な投資効果が得られるはずです」と、Oracle Demantraが企業にもたらすメリットをアピールした。
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