iPadを選んだ人のお粗末な選択理由
iPadはビジネス向けタブレットのナンバーワンではない?
タブレットの導入を計画している企業の多くが、iPadを選択している。だが、果たしてその選択はベストといえるだろうか? 検討すればするほど、iPadは「ビジネス用途に向いていない」。では筆者のオススメは?
米Model Metricsが448社の企業を対象に実施した最近の調査によると、22%の企業はタブレット端末を正式に導入済みであり、78%の企業は「2013年までにタブレット端末を正式に導入する計画」であることが明らかとなった。また72%の企業は、「正式には導入していないが、タブレット端末は既に使用している」と答えている。端末別では、米AppleのiPadの人気が圧倒的に高く、「導入を計画している端末」としてiPadを選択した企業は83%に上った。
iPadが一般ユーザーだけでなく企業ユーザーの間でも最も人気の高いタブレット端末であることに、疑問の余地はない。米Good Technologyの調査によると、2011年第2四半期に企業が採用したタブレット端末の数で、iPadはAndroidスマートフォンを上回っている。Good Technologyは企業向けモバイル端末管理ツールのベンダーであり、顧客にはFortune 100の49社、Fortune 500の182社が含まれている。
そうした企業はミスを犯していることになる。「最高にシャレたデザインの最もクールなガジェットを使いたい」という願望に突き動かされたミスだ。実際、多くの意思決定者はその点を認めている。Model Metricsの調査では、Appleのタブレット端末を選んだ理由として、35%の回答者がiPadの「クールなところ」を挙げている。
企業向けとしては、iPadはクール過ぎ
本当に? クールなところがいい? そんな理由で、投資対効果検討書をどうまとめるのだろう? クールであれば、従業員の生産性を向上できるのか? クールであれば、出張中にどこかにぶつけたり落としたりしても大丈夫なのか?
もちろん、答えはノーだ。AppleのiPadには、ビジネスユーザーに有用なポートやスロットが一切搭載されておらず、USBメモリからファイルを転送するといった基本的なタスクを実行するにも、高価なアクセサリが必要となる。本格的なユーザーであれば外付けキーボードも必需品だが、こちらもコストを増大させる要因となる。保護用ケースも同様だ。
タブレット端末の採用を真剣に検討中の企業は、「自社にはどの端末が最もふさわしいのか」を自問すべきだ。世間の常識にとらわれずに考えれば、使い勝手と耐久性の点で東芝の「Thrive」がiPadを上回ることに疑問の余地はない。
フル装備のソリューション
ThriveはUSBポートとHDMIポート、SDカードをフル装備し、iPadよりも生産的なタブレット端末となっている。またAndroid 3.1(コードネーム:Honeycomb)のホスティング機能のおかげで、Thriveはキーボードやトラックパッドなど大半のUSBアクセサリとも連係でき、高価なBluetoothアクセサリを用意する必要もない。さらにThriveはiPadよりも厚みがあり、より耐久性も高く、背面パネルは表面がラバー仕上げで、つかみやすい。一方、iPadは非常に薄型で、滑らかなアルミ製の背面パネルを採用している。うっかり落としてしまった場合、どちらの方が痛手が大きいかは考えるまでもないだろう。
さらにはバッテリーの問題もある。スマートフォンやノートPCと同様、タブレット端末のバッテリーは徐々に劣化し、いずれ充電できなくなるものだ。Thriveのバッテリーはユーザーが自分で交換できる。iPadのバッテリーはそれができない。iPadのライフサイクルの現段階では、まだ恐らく寿命を迎えたバッテリーは企業にとって問題とはなっていないのだろうが、この先はそうもいかないはずだ。そして常に最終損益に目を光らせている企業であれば、500ドルのタブレット端末を全て一斉にリプレースしたり、数年ごとに高価な修理に出したりすることは望まないだろう。より安価な代替選択肢となるタブレット端末が簡単に手に入るとなれば、なおさらだ。
アプリ面での優勢は?
公平を期すために言っておくが、アプリに関しては、iPadはThriveなどのHoneycombタブレット端末と比べて明らかに優勢だ。どちらの端末にも、まずまずのOfficeアプリの他、「LogMeIn Ignition」などのリモートデスクトップアプリがそろっているが、iPadの対応アプリが合計10万本以上あるのに対し、Honeycomb向けに設計されたアプリは300本程度しかない。
だが企業によるAndroidの採用が進み、開発者がAndroidに関心を抱くようになれば、このiPadの優勢は弱まるはずだ。それを現実にするために、米GoogleはAndroidをよりエンタープライズフレンドリーにすべく、着実に前進を続けている。例えば、Honeycombのリリースに際して、同社はより強力なパスワード機能やディスク暗号化機能などを追加し、ビジネス向け機能の強化を図っている。
一方のiPadは、今後も変わることはないだろう。iPadには決してUSBポートは追加されないだろうし、バッテリーを交換できるようにもならないだろう。企業の意思決定者を納得させるにはまだ不十分ということであれば、ThriveはiPadよりも安価だという点にも触れておこう。現在iPadは16GバイトのWi-Fiモデルが499ドルだが、同様のスペックのThriveは480ドル、8Gバイトモデルは430ドルで提供されている。
さて皆さんはどうお考えだろう? 最高のビジネス向けタブレット端末はiPadなのだろうか? あるいは企業はビジネス向けにThriveなど、その他のタブレット端末を検討すべきなのだろうか?
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