「Surface Pro 3」発表の影で考える
不遇のOS「Windows RT」、盛り返しの鍵は“Surface Mini”とユニバーサルアプリ
米Microsoftの新型Windowsタブレット「Surface Pro 3」は、既に一部の企業が導入を決めるなど、一定の評価を得ている。一方、Windows RTベースの「Surface」はますます影が薄くなっている。今後、生き残るすべはあるのだろうか。
米Microsoftの新型Windowsタブレット「Surface Pro 3」は、アーリーアダプターからの支持を集めている。その一方で、「Windows RT」をベースとした「Surface」の今後は不透明なままだ。
米シアトル小児病院や米Coca-Cola、フランスLouis Vuitton Moët Hennessyといった企業は、既にSurface Pro 3の導入を決めている。一部の企業にとって、Surface Pro 3の発表時期は絶好のタイミングだった。
「われわれはちょうど、大規模なノートPCの買い替えサイクルに入っていた。その際にSurface Pro 3が候補に挙がった。Surface Pro 3はノートPCのリプレースに適しており、タブレットとしての使い勝手も良い」とシアトル小児病院で最高情報責任者(CIO)を務めるウェス・ライト氏は話す。
シアトル小児病院は、1000台のSurface Pro 3を導入し、米Dellや米Hewlett-Packard(HP)、東芝などの既存端末から切り替える予定だ。
Surface Pro 3の導入を検討する際、画面サイズの大型化が大きなアピールポイントとなっている。
「Surface 2に関しては、画面の大きさについてエンドユーザーから多くのフィードバックを受け取った」と米Vista Equity PartnersのITプログラム担当ディレクター、イムラン・シーク氏は話す。
同氏が担当するエンドユーザーは、表計算ソフトウェアを多用するケースが多く、Surface Pro 2の画面サイズでは、ノートPCとして効率的に作業することが難しかったという。その点、新型のSurfaceは、小型でありかつ利便性も高く、米Appleの「MacBook」に匹敵するフォームファクタだとシーク氏は付け加える。
Surfaceが生き残るすべは?
企業のIT担当者らはSurface Pro 3に興味津々だ。その一方で、Windows RTベースのSurfaceについては今後どうなるのかはっきりとしない。
Microsoftは、Windows RTタブレットを正式に打ち切ったわけではない。一方で、Windows RTベースの8インチタブレットとうわさされる「Surface Mini」について、同社はコメントを控えている。広報担当者は、8インチタブレットは単にコンテンツ消費向けの端末であるとの見解を示し、新たなタブレットを投入する際はより高機能で生産性を高める製品になる、と話した(参考:8インチ「Surface Mini」登場の可能性、身構える競合ベンダーの反応は)。
Microsoftのユニバーサルアプリ(「ユニバーサルWindowsアプリ」)として開発されたアプリケーションは、あらゆるWindowsデバイスで動作可能だ。チップセットが英ARM製であろうと、米Intel製であろうと関係ない。米Jeppesenや米Citrixといった企業は、理論的にはSurfaceとSurface Proの両方で同一アプリを動作可能にするアプリケーションを提供しようとしている。
ユニバーサルアプリは、社内のカスタムアプリケーションにも有用かもしれない、とシーク氏は話す。だが、開発者らがWindows RT向けの開発に目を向けるかどうかについては懐疑的な見方をしている。モバイル市場は現在、AppleのiOSとGoogleのAndroidに支配されているためだ。また、Vista Equity Partnersの中規模顧客の大半は、Appleのエコシステムが充実しているという理由から、iPadを支持しているという。
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