米TechTarget編集部が厳選する
最新ファブレット5機種を徹底比較:人気の「iPhone 6 Plus」に挑む製品は?
スマートフォンとタブレットの中間的存在のファブレットは、両者のいいとこ取りをすることができる。今回は最新のファブレット5機種を徹底比較した。いずれも個性派ぞろいの製品に仕上がっている。
完成度の高いファブレットは、1つの端末でスマートフォンとタブレットのいいとこ取りを実現している。そのため、利用者は2種類の端末を別々に持ち歩く必要がなくなる。また、一般的なスマートフォンと比べて、バッテリー持続時間が長く、大きく美しい画面はアプリを使いやすくしている。
世界最大級のモバイル関連の展示会「Mobile World Congress」が間近に迫っており、大型スマートフォン市場は今後数カ月の間に競争が一段と激しくなりそうだ。以下では、2015年1月現在で入手可能なファブレットの中から、オススメ端末5機種を紹介しよう。
Apple iPhone 6 Plus
| ディスプレー | 5.5インチ、1920×1080 |
|---|---|
| サイズと重さ | 158(高さ)×78(幅)×7.1(厚さ)ミリ、172グラム |
米Appleは、ファブレットの台頭を何年も無視していたが、先日ついに仲間入りを果たした。この動きは、大画面スマートフォンの普及が進んでいることを端的に示しているといえるだろう。同社の「iPhone 6 Plus」は2014年秋の発売以来、人気を博している。だが実際に使ってみると、このデバイスは大型の「iPhone」というよりも、小型の「iPad mini」という方が近い。Appleがこれまでに手掛けたハンドセットの中で最も強力で、従来のどのiPhoneよりも鮮明なディスプレーと大容量のバッテリーに加え、「iPhone 6」と同じ最新鋭のカメラとアップデートされたユーザーインタフェースを搭載している。
さらに、iPhone 6 Plusは驚異的に薄く(最薄部7.1ミリ)、軽い(わずか172グラム)上、より小型の従来モデルで進化を重ねたiPhoneのスタイルを全て受け継いでいる。それでも、iPhone 6 Plusは紛れもなくAppleのファブレットの第1弾だ。5.5インチモデルにしてはかなり大きいからだ。前述のG3のような競合スマートフォンでは、スペースがもっと有効活用されている。
iPhone 6 Plusの5.5インチIPSディスプレーは、解像度が1080pでピクセル密度は401ppi。こうしたフラッグシップモデルでは一般的なスペックだ。ピクセル密度は一部のファブレットほど高くないが、結局のところ、それはあまり重要な問題ではない。このパネルは従来のiPhoneの素晴らしいディスプレーと同様に、微調整が施されているからだ。800万画素のメインカメラにも同様の評価が当てはまる。このカメラは(iPhone 6とは異なり)、光学式手ブレ補正に対応しており、市販されているモバイルデバイスの中でも屈指の鮮明かつ正確な撮影ができる。
iPhone 6 Plusの大きな短所は、最安モデルのストレージ容量が16Gバイトしかなく、microSDカードで拡張するオプションもないことだ。大画面をフルに活用して多くのアプリや動画を楽しもうとしている場合、この制限は厳しい。ストレージに余裕があるモデルを手に入れようとすると、32Gバイトモデルがないため、64Gバイトモデルを100ドル余計に出して買うことになる。最安の16Gバイトモデルでもデフォルトでは契約付きで300ドルと非常に高価(比較的控えめなスペックにもかかわらず)なことを考えると、iPhone 6 Plusは割高といえる。
長所
- 魅力的なメインカメラ、長いバッテリー持続時間、優れたディスプレー
短所
- 高価、microSD非対応で最安モデルはストレージ容量が乏しい、平凡なフロントカメラ、画面サイズの割にデバイスが大きい
どのような人にオススメか
- iOSの巨大なエコシステムを選択していて、1台のデバイスでiPhoneとiPadのいいとこ取りをしたい人
LG G3
| ディスプレー | 5.5インチ、2560×1440 |
|---|---|
| サイズと重さ | 146(高さ)×75(幅)×8.9(厚さ)ミリ、149グラム |
韓国LG Electronicsの「G3」は、2014年に登場した製品の中で最も魅力的で興味をそそられるスマートフォンの一角を占めた。その大きな理由は、LGがこのデバイスのあらゆる面で高い品質を確保したことにある。中でも目玉は、極めて鮮明な5.5インチのWQHD(Wide Quad HD)ディスプレー、堅実な1300万画素のメインカメラ(高速な赤外線オートフォーカス機能付き)、うまく均整の取れたデザインだ。端末に採用されているプラスチック素材は、最近のスマートフォンの中でも質感の良い部類に入る。
特に印象的なのがディスプレーで、解像度は2560×1440、ピクセル密度は538ppiにも達している。その鮮明さは抜群で過剰にも思えるほどだが、発色は良くコントラスト比も優れている。カメラは見事な写真を素早く撮ることができる。被写体を画面上でタッチするだけで、フォーカスとシャッターが瞬時に作動する仕組みだ。これは実用的で歓迎すべきイノベーションである。手ブレ補正技術の「OIS+」も相まって、このカメラでは使いやすさと撮影機能の高さを両立しているが、これは珍しいことだ。
だが、メインカメラが称賛に値する一方で、フロントカメラには苦言を呈さざるを得ない。画質は210万画素の月並みなものであり、自分撮りをしてもさえない写真ばかりになってしまう。フロントカメラに手を開いてかざし、それから手を握る動作をするとオートタイマーが作動する便利なジェスチャー操作機能が搭載されているものの、それでフロントカメラの平凡さが帳消しになるわけではない。それでも全体としては、LGのG3は、際立った特徴は特にないものの、現在市場に出回っているファブレット、そしてスマートフォン全体の中でも、最も洗練され、バランスの取れたモデルの1つだ。
長所
- 鮮明で使いやすいカメラ、素晴らしいディスプレー、十分なバッテリー持続時間、このサイズのスマートフォンに適した実用的なデザイン
短所
- フロントカメラが貧弱、競合各社のフラッグシップモデルに見られる機能が若干欠けている(防水機能など)
どのようなユーザーにオススメか
- あまりリスクを取らずに、信頼できる強力なスマートフォンを手に入れたいAndroidユーザー
Samsung Galaxy Note 4
| ディスプレー | 5.7インチ、2560×1440 |
|---|---|
| サイズと重さ | 153(高さ)×79(幅)×8.5(厚さ)ミリ、176グラム |
韓国Samsung Electronicsの「Galaxy Note 4」は、人気を呼んだ先代モデルと比べて幾つかの点で、画期的ではないが注目すべき改良が施されている。例えば、ディスプレー解像度が1440pに向上し、スタイラスの「Sペン」がさらに便利になり、カメラの機能も強化されている。Super AMOLED(有機EL)パネルは特に色の表現が豊かで、プロセッサは米Qualcommの2.7GHz駆動の「Snapdragon 805」を搭載、動作も全般的に軽快だ。だが、最も重要な改良は、デバイスのデザインに関するものだろう。製品の全体的な方向性は「Galaxy Note 3」とそれほど変わっていないようだが、Note 4は「Galaxy Alpha」のようなメタルフレームの採用により、プレミアム感が少し増している。
Note 4は価格が比較的高いだけに(通常、契約付きで250ドル)、画面が0.5インチ大きく、Sペンに対応するからといって、「同じような外観をした、より小型で安価な『Galaxy S5』よりも買うに値するのか」という疑問も付きまとう。筆者の意見では、スマートフォンを使って作業をこなしたければ、答えは「イエス」だ。Samsungのソフトウェアが大画面で威力を発揮することが主な理由だ。正確なタッチ操作ができるスタイラスを使って5.7インチスマートフォンでマルチタスクを実行する方が、5インチスマートフォンで指で操作するよりもはるかに効率が高い。Sペンが各種の便利機能を備えているのも好都合だ。Note 4は単なる大型スマートフォンではなく、ユニークなモバイルワークツールとして重宝する。ここで取り上げたのもそのためだ。
長所
- 表現力の高いディスプレー、高速なパフォーマンス、この画面サイズとスタイラス用に工夫されたソフトウェア
短所
- デザインが少し平凡、独自UIの「TouchWiz」がまだ洗練されていない、比較的高価
どのようなユーザーにオススメか
- ビジネスユーザー、仕事でもプライベートでもスマートフォンを便利に使いたい人
Huawei Ascend Mate 7
| ディスプレー | 6インチ、1920×1080 |
|---|---|
| サイズと重さ | 157(高さ)×81(幅)×7.9(厚さ)ミリ、185グラム |
2014年に最もうれしい驚きを与えてくれたスマートフォンの1つが、中国のIT大手Huaweiの「Ascend Mate 7」である。Huaweiが万全の準備を整えた上で、独自のスタイルを追求してまとめ上げた見事な製品だ。そのキーワードは、洗練と大きさ。具体的には、Ascend Mate 7は6インチの1080pディスプレーを搭載しており、これは従来のファブレットの基準でも大きい。ただし、そのサイズのせいで、画面は競合製品ほど鮮明ではない(368ppi)。さらに印象的なのが、ディスプレーを超狭ベゼルが囲み、本体サイズが抑えられていることだ。ベゼル上にデッドスペースはほとんど見当たらない。
Ascend Mate 7は内部の作り込みも極めて堅実だが、特に目立つのが4100mAhのバッテリー容量だ。大抵の場合は、ハードに使っても丸1日以上は余裕でバッテリーを持たせることができる。メインカメラのレンズ下にあるHuaweiの指紋認証センサーも歓迎すべき機能だ。タッチすると、極めて正確に指紋を読み取る。幾つかの非常に役立つ機能を実行するようにカスタマイズすることも可能だ。一方、カメラには少し奇妙なところがある。フロントカメラのパフォーマンスがメインカメラを上回ることがよくある点だ。それでも、Ascend Mate 7は、上記のような特筆すべき特徴が幾つかあり、競合するファブレットよりも多くの点で優れている。
長所
- 無駄なスペースがほとんどない、優れた指紋認証機能、大容量バッテリー
短所
メインカメラが貧弱、デザイン哲学に独自性がない
どのような人にオススメか
- iOSからAndroidに乗り換えようとしている人。Ascend Mate 7の「EMUI」(Emotion UI)は、iPhoneから大胆に借用したものだからだ
OnePlus One
| ディスプレー | 5.5インチ、1920×1080 |
|---|---|
| サイズと重さ | 153(高さ)×76(幅)×8.9(厚さ)ミリ、162グラム |
2014年に業界にとって最も破壊的な変化をもたらしたファブレットは、中国の新興企業OnePlusからリリースされた。同社初の製品であるその「OnePlus One」は、多くの熱心なAndroidファンやモバイルマニア、一般ユーザーにショックを与えた。このデバイスはハイエンドなスペック、ユニークなデザイン、「CyanogenMod」(※)のネイティブサポートといった特徴を併せ持つ。フラッグシップモデルで一般的な650ドルの価格設定でも、魅力的なパッケージになっていただろう。ところがOnePlus Oneは、その半額で発売された。
※AndroidベースのオープンソースOS(ファームウェアディストリビューション)
OnePlus OneはSIMフリーで300ドルからとなっており、モバイル業界ではまず前例のない製品だ。スペックは5.5インチの1080pディスプレー、Qualcomm製の2.5GHzクアッドコアプロセッサ「Snapdragon 801」、3GバイトのRAM、16Gバイトのストレージ(64Gバイトモデルは価格が50ドル高い)など。1300万画素のメインカメラ(ソニー製の高性能センサーを搭載)、500万画素のフロントカメラ、かなり大容量の3100mAhバッテリーも備える。
ここまで聞くと、買わない手はなさそうだ。しかし、1つ重大な問題がある。買うのが難しいことだ。OnePlusはリリース以来、基本的にこのデバイスを招待制でのみ販売し、時々、期間限定でミニセールを行っている。OnePlusは孤軍奮闘している新興企業というわけではなく、中国のIT大手Oppo(広東欧珀移動通信)との密接な関係を一貫して維持している。だが、比較的小さな企業であることに変わりはなく、そのためにOnePlus Oneの発表以来、このデバイスへの需要に対応しきれていない。
OnePlus Oneは、もし買うチャンスに恵まれれば、やはりお買い得だ。だがOnePlusは、このデバイスを単に善意で安く売っているわけではない。確かに、OnePlus Oneは高速に動作し、ディスプレーとメインカメラも優れものだが、すぐに端末が熱くなる傾向がある。また、数週間使うと、バッテリーの減りが目に見えて早くなる。さらに、欧米諸国のユーザーにとっては、故障した場合の返送も面倒だ。中国まで送らなければならないからだ。全体的に見ると、OnePlus Oneは技術マニアにはもってこいだが、仕事で使うユーザーにとってはあまり信頼できない。
長所
- 手頃な価格、高速、Androidの気の利いた拡張であるCyanogenMod、平均以上のレベルのカメラ
短所
- 広く販売されていない、microSD非対応、信頼できるサポートサービスが提供されていない
どのようなユーザーにオススメか
- 技術に詳しい人、お得な買い物をしたい人、次のスマートフォンで新しい経験を受け入れられる人
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