5つのポイントで見るNASストレージの現状【後編】
NASベンダー8社の“激辛ランキング”に見るユーザーの意外な思い(3/3 ページ)
テクニカルサポート:NASのセーフティネット
エンタープライズNAS部門
テクニカルサポートカテゴリーでは、4社のエンタープライズNASベンダーが首位争いを繰り広げた。わずか0.1ポイント内で4社がしのぎを削る大接戦になったが、EMCが6.03ポイントを獲得し、NetApp、DDN、IBMを抑えて辛うじて首位になった。各順位間の差は0.05ポイント以下である。評価項目レベルでは、首位に立ったベンダーはまちまちだが、EMCが「当事者意識を持って問題に対応する」で6.18ポイント、「タイムリーに問題を解決する」で6.08ポイント、「エスカレーションが必要になるような問題はほとんど発生しない」で5.87ポイント(IBMと同点)を獲得し、3項目を制した。
NetAppは、「契約通りにサポートを提供している」の項目(6.23ポイント)でIBMと1位を分けあい、「知識が豊富なサードパーティーのパートナーが存在する」では、単独で首位に立った(6.05ポイント)。第3位のDDNは、「サポート担当者は知識が豊富である」で、6.50ポイントの最高スコアをマークし、「ユーザートレーニング」の評価項目においてもエンタープライズNAS部門内で高成績を収めた。最後の評価項目の「ドキュメントとサポート資料」については、HPEが6.22ポイントを獲得して首位を獲得した。
ミッドレンジNAS部門
ミッドレンジNAS部門では、テクニカルサポートカテゴリーのスコアは低いが、ベンダー間の競争は激しく、NetAppとEMCが5.96ポイントの同点で首位に並ぶ大接戦となった。HPEは幾つかの項目でトップになり、総合スコアは5.88ポイントとなった。Synologyは、3項目を制してスコアが5.86ポイントとなり、HPEに肉薄している。NetAppは、「契約に従ったサポートの提供」を評価する項目で、6.27ポイントを獲得し単独首位に立った。さらに、「知識が豊富なサードパーティーのパートナーの有無」を評価する項目ではSynologyと(6.09ポイント)、「当事者意識を持って問題に対応するかどうか」の項目ではEMCと(6.00ポイント)首位を分け合った。このカテゴリーの共同覇者のEMCは、「ユーザートレーニング」の項目でも1位(5.97ポイント)になっている。
エンタープライズNAS部門と同様に、HPEは「ドキュメントとサポート資料」についての評価項目(6.38ポイント)で首位に立った他、「サポート担当者の知識」を評価する項目も6.29ポイントのスコアで制した。3位内に入らなかったが、DDNは「エスカレーションが必要になるような問題はほとんど発生しない」(6.19ポイント)、「タイムリーに問題を解決する」(5.95ポイント)で、高いスコアを獲得している。
「この製品をまた購入しますか?」
過去のユーザー満足度調査と同様に、各カテゴリーの評価項目の最後に、総括として「全てを考慮したうえで、この製品をまた購入しますか?」という、総合的な質問を設けた。しばしば、このような質問は、各評価カテゴリーでのユーザーの回答結果と矛盾するような結果になることが多い。
しかし、はっきりといえることある。ある製品またはベンダーについて、ユーザーが一様にひどい体験をしている場合、その製品を再び購入すると答える可能性は低い。だが、使い慣れた製品は気分的に楽であるため、カテゴリー別のスコアは高くなくても、「再購入」を問う質問は高スコアになる可能性がある。
そのような背景から、エンタープライズNAS部門では、HPEの全体的な評価が目立って良いわけではないが、HPEユーザーの92%が再購入すると回答している。HPEほどの驚きはないが、2位と3位につけたNetAppとEMCも、ユーザーのロイヤリティーは高く、それぞれ89%と86%が再購入すると答えている。
ミッドレンジNAS部門でもHPEは再購入の設問で95%を獲得し先頭に立った。ただし、ミッドレンジNAS部門の総合評価でHPEが2位につけているため、エンタープライズNAS部門の結果ほどの驚きはない。EMC(93%)とNetApp(88%)は順位が入れ代わり、その後をSynologyとHitachiが同点(86%)で追っている。
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