2020年まで生き残れるか
「次のUber」となるか没落か、CIOが気にすべきビジネスモデル“6大変化”(1/2 ページ)
企業の経営リーダーたちは、どうすれば自社が「業界のUber」になれるかについて話し合う前に、企業のデジタル化を促しているITとビジネスのトレンドについて合意形成する必要がある。
企業の経営リーダーの3分の2は、「競争に生き残るには、自社のデジタル化のペースを上げなければならない」と考えている。これらのリーダーたちは、デジタルに対する顧客と従業員の期待がますます高まっていること、素早い拡張が可能なデジタルビジネスモデルを採用した新たな競争相手が登場しつつあること、そして、彼らのデジタル能力こそ最大の脅威であることを認識しているからだ。
企業の最高情報責任者(CIO)と話をすると、「先週の経営委員会ではデジタル化が主要な議題だった」とか、「デジタル化に向けたタスクフォースを立ち上げるよう最高経営責任者(CEO)に命じられた」「自社のデジタル化に向けた取り組みを既に進めている」といったことを聞かされることが多い。だが、課題もあるようだ。企業のデジタル化の必要性の理解の段階は各社によってまちまちであり、社内においても、経営陣の中には聞く耳を持たない技術アレルギーの人がいるかと思えば、他方には現実離れしたデジタル幻想を追い求める人もいるからだ。
企業の経営陣が特定の技術について話し合ったり、どうすれば自社が「わが業界のUber」(訳注:Uberは米Uberが展開する自動車配車サービス)になれるかについて考える前に、まずは企業のデジタル化を促しているビジネス、消費者、技術の各トレンドについて共通認識を持つべきである。そして、自社にとって最も重要なトレンドはどれであり、無視しても構わないトレンドはどれなのかについて合意形成する必要がある。ビジネス部門が主導する戦略の出発点はそこであり、こうした共通認識をベースとすれば、単に最新の流行を追いかけるよりもはるかに大きな成果を達成できるからだ。
企業のデジタル化の根底にある6つの変化
多くの場合、この共通認識を確立する上で主導的役割を果たすのがCIOだ。筆者が勤務する経営幹部支援サービス企業のCEBではこうしたCIOの役割を支援するため、2020年までにデジタルエンタープライズに最大のインパクトを与えると予想されるビジネスモデルや消費者および従業員の変化について、総合的な分析を行った。その結果、これらの各分野のトレンドは、業界、地理的要因、顧客のタイプおよび業務モデルに対して全般的に当てはまる6つの変化を指し示していることが分かった。
1. 需要のパーソナル化
今日の顧客は、顧客層としてではなく、個人としての好みや価値観に合ったサービスを求めている。企業はパーソナル化のニーズに本格的に対応するために、製品開発、製造、物流および顧客サービスの各分野でデジタルチャネルとデジタルイノベーションに依存するようになるだろう。だがこうしたパーソナル化対応戦略は、シンプルで押しつけがましくない販売方法を望むユーザーの気持ちとの間でバランスを図る必要がある。われわれが調査した企業幹部の85%が、2020年までに自社の業界で成功するには顧客体験をシンプル化することが不可欠だと答えている。
2. 製品が情報活用型サービスに
多くの業界の企業が2020年までに、情報活用型サービスを提供あるいは仲介するための取り組みを拡大するだろう。このため、サブスクリプション方式やバンドル方式を導入し、自社および、他社の製品とサービスの組み合わせにユーザーがアクセスできるインタフェースを作成する企業が増える。サービスを仲介し、インタフェースに注力するという考え方は、デジタルエンタープライズを特徴付ける極めて重要な戦略上の変化だ。
3. 深まるデータ依存
消費の対象となるデータの量が増えるのに伴い、ユーザー、経営リーダーおよび第一線の従業員は、意思決定でますますデータに依存するようになるだろう。だが、データへのアクセスは製品の購入判断に役立つが、ユーザーや企業幹部が行動に移るのが遅くなるという問題が生じる。膨大なデータが存在し、またデータの有効性が不確かなので、正しい答えに素早くたどりつくのが困難なのだ。情報に対するユーザーの期待に応えられない企業は、ユーザーの信頼を失う恐れがある。
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