セキュリティ大幅強化でiOSに対抗
「Android N」は再起動だけで最新OSに、ユーザーの不安を払拭する3つの機能強化とは(1/2 ページ)
GoogleのモバイルOS「Android N」は、従来と比べてセキュリティ面で大きく3つの改良がされる。これにより、Androidのセキュリティは強化されるのだろうか。
Googleは3つの大きな変更によって同社の「Android N」のセキュリティを強化する。Androidのパッチ提供が常にもたついている点を除けば、今回の変更に関して専門家はおおむね楽観的な見方をしている。
Android Nは、Googleの次期モバイルOSのメジャーバージョンである。Android Nは、開発者向け年次カンファレンス「Google I/O」で、目玉となる3つのセキュリティ面の改良点を含めて発表された。その3つは「メディアサーバの強化」「ファイルレベルの暗号化」「シームレスな更新」だ。ただし、これらの改善点の有効性について専門家は疑問を抱えていた。
メディアサーバの強化
メディアサーバの強化は、専門家が認めたAndroid Nのセキュリティ改善点の1つだ。この強化により、メディアファイルがAndroidのシステムファイルにアクセスする「Stagefright」といった脆弱(ぜいじゃく)性が解消されることが期待されている。
Rapid7でセキュリティ調査部門のマネジャーを務めるトッド・ビアズリー氏は「Androidのメディアサーバに関する最善の変更は、アクセス許可モデルの変更だ」と語る。
さまざまなメディアサーバコンポーネントのアクセス許可モデルを分離しているのは大きな進歩だ。巨大で統合されたコードベースを個別に更新可能な小さなブロックにリファクタリングすると、脆弱性が浮き彫りになる。その結果、パッチをより迅速に改良または提供できる。GoogleがOS本体からアプリの中でWebページを表示する「WebViewコンポーネント」を切り離したときのことを思い返してほしい。この変更により、WebViewコンポーネントのパッチを適用するためだけにAndroidの更新がリリースされるのを待つ必要がなくなった。それから、パッチは同社の「Google Play」から入手できるようになった。これはAndroidに大きな成功をもたらした。「メディアサーバコンポーネントの権限の分離も、それと同じプラスの効果をもたらすだろう」とビアズリー氏は話す。
Gartnerでセキュリティとリスク管理調査部門のディレクターを務めるパトリック・ヘベジ氏は、ビアズリー氏の見解を認めながらも、次のように控えめな発言をしている。
「メディアサーバを強化して最小権限で動かすのは、セキュリティ強化のベストプラクティスに当たる。既知の問題解決には役立つが、攻撃者は絶えず新しい脆弱性を探している。今回の変更は正しい方向に向けた大きな一歩だ。ハッカーが攻撃を企てるのはさらに困難になるだろう」(ヘベジ氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[日本オラクル株式会社] ピンチをチャンスに変えたEPR製品は? 先行企業の導入事例3選 -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] 無自覚なリスク 秘伝Excelファイルが監査の壁、不正・ミスの温床となる理由 -
製品資料
[日本オラクル株式会社] 戦略的経理の第一歩 失敗のない「脱Excel」を実現する秘訣とは? -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] いまさら聞けないオンプレERPとクラウドERPの違い 最適な製品をどう見極める? -
事例
[株式会社ビザスク] 連結売上高が約2倍に成長、富士フイルムが実践した新規事業創出の戦略とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
慶應義塾が「Notion」を選んだ理由 AI導入の盲点になる“情報のサイロ化”
-
4
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
5
エンジニアの生産性はどう測る? マネジメントに不可欠な可視化の実現方法とは
-
6
「ノートPC派」は損をしている? Dellと考える“自作PC”のメリット
-
7
「IoT通信環境の構築・運用」に関するアンケート
-
8
大阪証券取引所がHiRDBで実現した「世界トップレベルの応答速度」を誇る新売買システム
-
9
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
10
ただなのに「12時間以内の復旧」も要求 無償OSSに商用レベルを求める企業の末路
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
2
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
3
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
4
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
5
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
6
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
7
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
8
5分で分かる Microsoft 365のデータ損失に備えるためのバックアップの仕組み
-
9
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー