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ダンキンドーナツのデジタル戦略、顧客増を成功させた要素とは
Dunkin' Brandsは自社のデジタル戦略が経営に大きく貢献していると自認している。B2C企業がビジネスのデジタル化を実現する上で重要な要素について、専門家が解説する。
2017年2月9日、Dunkin' Brandsで会長とCEOを兼務するナイジェル・トラビス氏は、テークアウトのコーヒー飲料ブランドとして同社の地位を確固たるものにする上でデジタルテクノロジーがいかに貢献していたかをたたえた。
「まだやるべきことは山積みだが、私たちの計画は大きな進歩を遂げている。特に、デジタルテクノロジーを使用して顧客ロイヤリティーと来店者数を促進することに関しては、それが顕著に見られる」とトラビス氏は同社の2016年第4四半期と2016年度の収益結果に関する声明で述べている。
「Dunkin' Donutsの会員ページ『DD Perks』メンバーの数は600万人を超えた。米国全土で『On-the-Go Ordering』の展開を開始し、モバイル決済は約70%増加している。それから、『Dunkin' Gift Card』に関しては全組織で10億ドル近い売り上げを達成している。Dunkin' Gift Cardは支払い形式として当社のデジタルエコシステムのバックボーンとなっている」(トラビス氏)
2016年6月に米国全土で運用を開始したOn-the-Go Orderingは、同社のモバイルアプリである。このモバイルアプリを使用すると、DD Perksのメンバーは、店舗またはドライブスルーで商品を受け取る24時間前に注文することができる。
Dunkin' Brandsによるデジタルイニシアチブ(訳注:デジタル化への取り組みや構想)の推進は、称賛に値するだけでなく同社にとって不可欠なものでもある。そう語るのは、Forrester Researchでデジタルビジネス戦略のアナリストとして働くナイジェル・フェニック氏だ。特に従来の一般消費者をターゲットにする企業は、ここ数年で、デジタルに関して先進的な企業がデジタルテクノロジーを使用したことで、顧客サービスと顧客価値に対する顧客の期待値がリセットされていることを理解するようになっている。
「当初、Dunkin' Brandsは、デジタルエクスペリエンスという観点でスターバックスに遠く及ばなかった」とフェニック氏は指摘する。同氏は、Dunkin' BrandsのCDO(最高デジタル責任者)であるスコット・ハドラー氏をゲストとして迎えたパネルディスカッションのモデレーターを務めた。
「Dunkin' Donutsが後れを取り戻すために行ったことで興味深いのは、全てを社内で対応しなくてもよいと認識することだった。Dunkin' Donutsが宇宙で唯一のソフトウェア開発センターになる必要はない。デジタルテクノロジーに関する専門知識を提供して、同社がデジタル化を進める手助けをしてくれる他の企業と提携することができる」とフェニック氏は指摘する。
最高デジタル責任者(CDO)とCEOの支持
Dunkin' Brandsでマーケティング責任者を8年務めたハドラー氏は、2016年4月、最高デジタル責任者(CDO)に任命された。だが、CDOという役職を設けることは必ずしも企業のプラスに働くとは限らないとフェニック氏は忠告する。
「問題は、この役割をどうコミュニティーに統合するかだ。コミュニティーには、テクノロジーチームとビジネス部門が含まれる。そして、顧客に価値を提供することについて全社一丸で前進することが欠かせない。企業は、デジタルテクノロジーを使用して顧客価値を追加することの難しさを過小評価してはならない。事実、各社が自画自賛しているアプリには誰も使用していないものが少なくない」(フェニック氏)
「Dunkin' Brandsは、このような状況に直面するだろう。デジタルテクノロジーを導入したのは少し遅いかもしれない。だが、現在企業が直面している課題がもたらす影響の大きさについては確実に理解している。そして、さらに力を入れて、その理由を解明しようとしている」とフェニック氏はいう。業績発表でCEOがデジタルテクノロジーに言及していることも注目に値する。
「デジタル転換を成功に導く要因の1つは、デジタル転換によって企業が顧客価値を生み出す方法が根本的に変わることを企業のCEOが理解していることだ。自社の投資に優先順位を設定して、デジタルイニシアチブを支援する形で組織を動かす上で、CEOがそのことを理解していなければならない」(フェニック氏)
第4四半期の収益結果と2017年の展望
Dunkin' Brandsは、2016年第4四半期の収益を5610万ドル、1株当たりの利益を61セントと報告している。なお、前年の同時期には、890万ドルの損失と1株当たりの利益が10セントと報告されている。収益結果の上昇は、ロイヤルティーフィーとフランチャイズフィーの増加に起因する。だが、この先の見通しは、それほど楽観的ではない。同社は2017年の1株当たりの利益を2.34ドルから2.37ドルに上方修正しているものの、これはアナリストが予想する1株当たりの利益である2.41ドルを下回っている。
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