クラウドで復活する「DWH」【前編】
AWS、Microsoft、IBMも注力する「クラウドDWH」 ライバルHadoopに勝る勢い
Hadoopの登場で守勢に立ったDWHが、クラウドに新たな活路を見いだしている。活性化の兆しを見せるDWH市場で、クラウドDWHが特に存在感を増している理由を探る。
構造化していないデータを大量に抱え、データ分析について再考せざるを得ない企業は増えつつある。これに伴い、非構造化データを効率的に処理することが難しいデータウェアハウス(DWH)への不満が高まっていった。更に分散処理フレームワーク「Apache Hadoop」(Hadoop)が盛り上がりを見せたことで、一時期、DWHは守勢に立たされた。
そのDWHに復活の兆しがある。時に、それはクラウドDWHの形式を取る。データマネジメントのコンサルティングを手掛けるMcKnight Consulting Groupで代表を務めるウィリアム・マクナイト氏も、DWHへの関心が再び高まっていると推測している。
Hadoopの新たな競争相手は、クラウドDWHだ。
クラウドでよみがえるDWH
マクナイト氏は、クラウドDWHへの関心が高まっている一因として、企業のITインフラの選択肢としてクラウドが検討されるようになったことを挙げる。Hadoopが利用する分散ファイルシステムであり、大規模データを分散保存するHadoop Distributed File System(HDFS)ではなく、クラウド形式のオブジェクトストレージに関心が向けられているのだ。既存のDWHが古くなってきた企業が増加していることも要因の一つだという。
クラウドDWHの分野を主導するのがAmazon Web Services(AWS)だ。同社は2013年に提供開始した「Amazon Redshift」によって、クラウドDWH分野で突如として一大勢力になった。IBMの「Db2 Warehouse on Cloud」、Microsoftの「SQL Data Warehouse」、Oracleの「Autonomous Data Warehouse Cloud」、Teradataの「Teradata Vantage」も、有力なクラウドDWHだ。
変更履歴(2019年5月20日12時12分)
記事掲載当初、IBMのクラウドDWHの名称を「Db2 Hosted」としていましたが、正しくは「Db2 Warehouse on Cloud」です。おわびして訂正します。本文は修正済みです。
MapR Technologiesや、Hortonworksと合併したClouderaなどのHadoopベンダーもクラウド化を進めている。新興DWHベンダーのSnowflake Computingでカスタマーおよびプロダクト戦略部門のバイスプレジデントを務めるマット・グリックマン氏は次のように語る。「Hadoopはテクノロジーにおける大きな“流行りもの”の一つとして歴史に残るだろう」
グリックマン氏は、データレイク分野でのHadoopの成長は有益だと認めている。しかし同社が力を注いでいる同時実行クエリでは、Hadoopの動作は遅いという。
後編では、Snowflakeなどの新興ベンダーによるDWH市場の再活性化の可能性に触れ、こうしたベンダーが提供する新たなクラウドDWHの導入事例を紹介する。
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クラウドで復活する「DWH」
AWS、Microsoft、IBMといった大手ベンダーから新興ベンダーに至るまで、データウェアハウス(DWH)に注目する動きが広がっている。背景には何があるのか。各社の動向と導入事例から読み解く。
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