「Power Fx」についてMicrosoftに聞く【中編】
Power Fxは「Excel」と何が違うのか? Microsoftのノーコード/ローコード言語
「Microsoft Power Fx」はMicrosoftが新しく開発したノーコード/ローコード開発用のプログラミング言語だ。その機能と仕組みには「Microsoft Excel」との共通点があるという。何が同じで、何が違うのか。
Microsoftが発表した「Microsoft Power Fx」は、最小限のソースコード記述またはソースコードの記述なしでアプリケーションを開発する「ノーコード/ローコード開発」向けのプログラミング言語だ。Power Fxはどのような特徴を持つのか。同社のローコードアプリケーションプラットフォーム担当コーポレートバイスプレジデントを務めるチャールズ・ラマナ氏に話を聞いた。
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Power FxはExcelと何が違い、何が同じなのか
―― Power Fxは表計算ソフトウェアの「Microsoft Excel」からどんな着想を得ており、Excelとどのように違うのでしょうか。具体的に説明していただけますか。
ラマナ氏 データの操作や計算は、Excelの方がより重視している分野だろう。これらの分野についてはExcelの機能を踏襲している。Excelには不得意なことやできないこともある。例えばHTTP通信でリクエストを送信する、外部アプリケーションからデータを呼び出す、変数を設定するといったことだ。
「Power FxはExcelのスーパーセット(上位互換)だ」と考えるとよいだろう。データの操作や計算方法はExcelに準じている。Power Fxはそれに加えて、データと処理をまとめたオブジェクトによってプログラムを構築する「オブジェクト指向」、データ構造と計算の実行手順を記述する「命令型プログラミング」といった概念を採用している。
基本的にPower Fxは、ノーコード/ローコード開発ツール群「Microsoft Power Platform」の構成要素である、アプリケーション開発支援ツール「Microsoft Power Apps」用のプログラミング言語だ。当社はPower Apps以外のPower Platformツール群でもPower Fxを利用できるようにする。ソースコード共有サービス「GitHub」での公開も計画中だ。
―― なぜわざわざPower Platformに専用のプログラミング言語を用意したのでしょうか。
ラマナ氏 Power Platformは視覚的かつ対話的で、使いやすいツールだ。だがツール単体でさらに使いやすさを高めるには限界がある。開発者はある程度の経験を積むと、GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)の使いやすさよりも、機能やロジックの実装しやすさに目を向けるようになる。
もっともPower Fxは5000行など大規模のソースコードではなく、数行のソースコードで記述できるプログラムの開発での利用を想定している。Power Fxはノーコード/ローコード開発向け機能として、値の自動再計算機能を備える。これはエンドユーザーと対話形式でプログラムを実行できる「REPL」(Read-Eval-Print Loop)によく似た機能だ。数式を記述するとコンパイル不要で計算を実行でき、直ちに結果を出力する。
当社はPower Platformユーザーに「ツールを使い始めて1時間でプログラムを開発できるようになってもらおう」とは全く考えていない。だが使い始めて1週間あるいは1カ月たったら、ぜひそうなってほしいと願っている。そうなれば格段に素早く仕事をこなせるようになるからだ。
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