「デジタルバッジ」基本の基【前編】
最近見掛ける「デジタルバッジ」とは何か? メリットとデメリットは?
資格認定の証しとして「デジタルバッジ」を付与する動きが広がっている。デジタルバッジとはそもそも何なのか。採用や研修において企業がデジタルバッジを活用するメリットやデメリットは何か。
人材採用市場の変化に伴い、労働者の社内異動や他社からの転職が増えると、人事部門は各従業員の能力を把握しづらくなる。同時に異動候補者が異動先の部署にどのようなスキルをもたらすかの把握も、人事部門にとって難しくなる恐れがある。こうした問題の解決に役立つ可能性があるのが、資格情報をデータ化した「デジタルバッジ」だ。
デジタルバッジを使うメリット
デジタルバッジは、イラストなど視覚的な表現で資格情報を示し、所有者のスキルや実績を証明する。デジタルバッジには、資格を付与した組織名や資格取得日などのメタデータが埋め込まれている。資格の更新に追加の研修が必要かどうかや、研修を修了したかどうかといった情報が埋め込まれることもある。
教育機関や研修機関、企業がデジタル資格情報、証明書、デジタルバッジをより安全に作成、管理するには「デジタル資格情報管理ソフトウェア」を使用する。デジタル資格情報管理ソフトウェアは一般的に、デジタルバッジを作成するために必要なテンプレートを備えたコンテンツライブラリを含む。通常は企業の学習管理システム(LMS)や労働者のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のアカウントと連携できる機能を持つ。
デジタルバッジの保持者は、SNSやメール、電子履歴書にバッジを表示できる。デジタルバッジを付与する組織は、一般的にサードパーティーの製品/サービスを使って、デジタルバッジの提供と管理をしている。
組織や労働者は、デジタルバッジを活用することで幾つかのメリットが得られる。以下にその例を挙げる。
組織が得るメリット
組織はデジタルバッジを活用することとで、取得資格や仕事上の成果、ニッチな才能・能力など、従業員のさまざまな実績を認定できる。例えば第二言語の習得から特許出願の承認成功に至るまで、あらゆるもののデジタルバッジを作成できる。資格認定を実施する組織は、資格学習の動機付けや学習後の報酬としてデジタルバッジを活用できる。
労働者が得るメリット
労働者はデジタルバッジを使って、自身のスキルや実績を職場や仕事の関係者にアピールできる。求職者の場合は特に、特定のスキルを有する応募者だという信頼感を採用チームに与えられる。
デジタルバッジを使うデメリット
デジタルバッジ活用には、幾つかのデメリットもある。以下にその例を挙げる。
- デジタルバッジの保持者は、必要な更新や継続的なトレーニングを受けていなくても、デジタルバッジを使い続けることができる。人事部門の担当者や、資格情報をチェックする担当者はデジタルバッジに含まれるメタデータを取り出し、資格の取得日や必要な更新の有無などの情報を確認しなければならない。
- デジタルバッジの種類や数が増えるにつれ、バッジの価値が低下する恐れがある。簡単な実績や簡単に達成できる成果に対してデジタルバッジを付与する組織が現れる可能性があるからだ。
中編は、企業におけるデジタルバッジの活用例を紹介する。
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