コロナ禍でIT活用を活発化させるAmerican University of Bahrain
大学が「Alexa」を本気で活用 「比類ないキャンパス体験を実現」と幹部が確信
「Alexa」を使ったキャンパス体験の向上に取り組むのが、バーレーンの大学American University of Bahrainだ。同校はAlexaに何を期待しているのか。同校幹部に聞いた。
バーレーンの大学American University of Bahrain(AUBH)は、人工知能(AI)エンジンを搭載したAmazon.comの音声アシスタント「Alexa」を使って大学キャンパス全域で学生や教職員、訪問者の質問に答えている。AUBHは、キャンパスにAmazon.comのスマートスピーカー「Amazon Echo」を設置。キャンパスの利用者は、Alexaの会話アプリケーション「Alexa Skill」(Alexaスキル)を利用して、Amazon Echoを通して必要な情報を取得できる。
「Alexa」が「比類ないキャンパス体験を実現」と大学幹部
Alexaはキャンパスの利用者に道案内をしたり、キャンパス内で利用可能なものを教えたりしてくれる。AUBHはAlexaと大学システムを連携させており、学生や教職員はスマートフォンのAlexaアプリケーションを使ってカリキュラムや成績を確認したり、大学からの連絡事項を確認したりすることが可能だ。
AUBHで最高執行責任者(COO)を務めるウィリアム・ハート氏 は、「当校は、学生と教職員に革新的な“ハイテク体験”を保証することに力を入れている」と説明。Alexaスキルが「比類ないキャンパス体験を実現すると確信している」と強調する。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)中は対面授業に制限がかかった。そのためAUBHはITの早急な導入を余儀なくされた。このIT導入プロジェクトを成功させた同校は現在、パンデミック収束後のIT投資継続を計画している。同校でIT部門のディレクターを務めるサミーラ・アラタウィ氏 は、同校のIT導入が遅れていたことを認めた上で、「パンデミックが状況を変えた」と話す。
教育機関は将来の労働者を育てる責任があるにもかかわらず、経済界全体に広がるデジタルトランスフォーメーション(DX)の波に大きく逆らっているとアラタウィ氏は指摘。COVID-19が状況を「明らかに良い方向に変えた」と語る。同氏によると、現在のAUBHはITを重視している。キャンパスでのAlexaスキルの利用も「一度限りのプロジェクトではない」と同氏は述べる。
学習者やその将来の雇用主のニーズを満たす教育を可能にすべく、教育機関はさまざまな手段を模索している。こうした中、教育機関はAmazon.comなどのIT企業や、新興企業とより密接に連携し始めるようになるとアラタウィ氏は予測する。
コロナ禍により、バーレーンだけではなく湾岸諸国で教育関連のIT導入が加速し、オンラインと対面の両方を取り入れたハイブリッド教育の導入が拡大傾向にある 。 新しい生活様式に移行するにつれ、湾岸地域の教育機関は「IT企業のような運営形式を目指すようになる」と、調査会社IDCで業界ソリューションおよびスマートシティーのプログラムマネジャーを務めるジェビン・ジョージ氏は話す。
ジョージ氏は、ハイブリッド教育の浸透に伴い、ITが「認知的コンパニオン」としての役割を果たすようになると指摘。教育機関はITツールを使って学習者を引き付け、宿題や試験を管理するようになると同氏は予測する。キャンパスツアーや学習者募集といった活動のデジタル化も進むとみる。
バーレーンは経済の多角化を進めており、 「5G」(第5世代移動通信システム)網の構築にも取り組んだ 。Amazon Web Servicesは2019年、バーレーンに中東初のデータセンターを設置済みだ 。
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