新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)は、あらゆる分野や業界のITリーダーに桁違いの要求を課している。その影響が顕著なのは高等教育の分野だ。
英国のブラッドフォード大学(Bradford University)でIT部門の責任者を務めるジュリエット・アトキンソン氏は、コロナ禍の混乱の中で、60人前後のIT部門の職員と協力し、約1万人の学生と約900人の職員によるIT需要への対処を余儀なくされた。
2020年2月開催の会議でアトキンソン氏は、ブラッドフォード大学で既に進行していたIT変革プログラムを急いで進めなければならないことを実感した。同氏は、いずれテレワークが必要になると以前から考えており、テレワークをサポートするプロジェクトにIT部門の他の職員と共に取り組んできた。
ブラッドフォード大学のIT部門はこれまで、あるキャンパスのシステムになんらかの問題が発生した際に、問題の発生していないキャンパスに移って作業をしたことはあった。ただしアトキンソン氏によれば、キャンパスから離れてテレワークをするには、システムの能力に限界がある状況だった。
テレワークプロジェクトのメンバーは当初、テレワークの主な利用者を技術者と想定してシステムを設計していた。アトキンソン氏は会議で聞いた話から、技術者以外の大学職員の業務もテレワークに移行しなければならないと気付いた。
パンデミックが起これば、事業継続性に大きな問題が起きる。そこで大学幹部と話し合った結果、アトキンソン氏は現在のシステムでは「職員全員をテレワークに移す能力はないと痛感した」。
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