画像生成AIは“クリエイティブな泥棒”か【第3回】
アーティストが「画像生成AI」を全否定できない理由
画像を生成するAIモデルに対して「生身のアーティストの仕事を奪う」といった批判の声が上がっている。本当にそうなのか。むしろ「AIモデルはアーティストの助けとなる」と主張する専門家の声を紹介する。
「DALL・E」「Midjourney」「Stable Diffusion」といった、画像生成に特化した人工知能(AI)モデルの発展が目覚ましい。アーティストの中には、「将来的にAIモデルがアーティストの仕事の一部を奪う恐れがある」と危惧する人がいる。その認識は本当に正しいのか。
むしろ「AIアートがアーティストを救う」
併せて読みたいお薦め記事
連載:画像生成AIは“クリエイティブな泥棒”か
AIとの付き合い方
AI技術の倫理問題に関するコンサルティング企業AI Ethics Labの創設者兼ディレクター、カンス・カンサ氏は、画像生成AIモデルがアーティストの役割を変化させることはあっても、アーティストやその作品を駆逐することはないと考える。むしろ「アーティストの貴重さが増す可能性がある」というのが、カンサ氏の考えだ。「人のアート作品はその希少価値から高値が付く一方、AI技術で生成したアート作品(以下、AIアート)にはそれほど高値が付かないことが起こり得る」と同氏はみる。
他人の作品を基にアート作品を創作する――。こうした画像生成AIモデルの仕組みは、そもそも盗用になるのか。例えば人が、新しい画像を作るために画像1000枚を参考にするとする。「この行為が盗用かどうかは、私には分からない」と、ノースイースタン大学(Northeastern University)の経験的AI研究所(Institute for Experiential AI)で研究ディレクターを務めるリカルド・バエサイェーツ氏は指摘する。「参考にする画像が10枚ならば盗用だと言う人でも、1000枚であればその意見は変わる」とバエサイェーツ氏は語る。
AIアートは、アーティストの業務効率化の助けになると、バエサイェーツ氏は指摘する。「アーティストは、エンジニアが何年もかけて開発した画像生成AIモデルに頼ることで、作品の制作時間を節約できる」(同氏)
第4回は、アーティストが実際にAI技術を活用してアート作品を生み出した事例を取り上げる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
4
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
BMWも導入 78兆円市場に化ける「フィジカルAI」の衝撃
-
9
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
10
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー