災害など緊急時の対処手段は
VoIPとPSTNを比較 電話サービスを選ぶ際に確認したいチェック項目
PSTN(公衆交換電話網)による電話サービスとVoIP(Voice over IP)ベースのIP電話サービスの議論は何を意味するだろうか? どちらがあなたの組織に適合するのか、機能別に比較してみよう。
通信インフラは銅線を使った回線の時代が終わりを迎えつつあり、デジタル化が進んでいる。これに合わせてVoIP(Voice over IP)ベースのIP電話サービスと、PSTN(公衆交換電話網)の電話サービス(POTS)の境界が曖昧になっている。しかし企業が電話サービスのデジタル化を評価する際に、POTSとIP電話サービスを比較する議論は依然として必要だ。
IP電話サービスに移行するのかPOTSにとどまるのかを決めるには、この2つの電話サービスを成り立たせている技術を検証し、機能を比較する必要がある。
両技術の概要と比較のポイント
従来のPSTNを使ったPOTSは、銅線を使った電話交換網を使用し、2拠点間を接続して通話トラフィックを届ける。現在はPOTSのデジタル化が進んでおり、最寄りの基地局からユーザー拠点までを結ぶ「ラストワンマイル」の通信インフラが銅から光ファイバーに置き換えられている。「Verizon WirelessやAT&TなどのPOTS事業者は、音声データを配信するためにSIP(Session Initiation Protocol)トランキングやプライマリーレートインタフェース(PRI)などの技術を導入している」と、調査会社Nemertes Researchのアナリスト、アービン・レイザー氏は語る。SIPトランキングはVoIPの要素技術、PRIはISDN回線の規格のことだ。
VoIPベースのIP電話サービスは、インターネット接続またはプライベートWAN(広域ネットワーク)サービスを介して音声トラフィックを送信するため、PSTNを必要としない。具体的にはコーデック(符号化/復号器)を使用して音声をパケットデータに変換し、IPネットワークを介してパケットデータを送信。通話の受信側で再びパケットデータを音声に戻す。IP電話サービスを利用する企業は、RingCentral、8x8、Vonageなどのクラウド形式のユニファイドコミュニケーション(UC)ベンダー、またはDialpad、Nextiva、NetFortrisなどのVoIP事業者によるVoIP関連サービスを使うことが一般的だ。
POTS、VoIP、PSTNの比較
PSTNのPOTSと、VoIPベースのIP電話サービスを比較すれば、POTSはIP電話サービスよりも信頼性が高く安全だと考えられる。POTSは、停電発生時にも接続が中断されないため、ビジネスの継続性も確保できる。VoIPが初めて登場したとき、ジッタ(データ伝送に時間がかかり、データの順番が乱れること)やレイテンシ(遅延時間)による呼損(話し中など回線が使用されている状態)や通話品質の悪さが指摘されたが、現在までにVoIPサービスの品質と信頼性は向上している。
緊急通報における位置情報の通知機能は、POTSと比較した際にIP電話サービスの課題になることが多い。ただしIP電話サービスには、通信インフラのコスト削減、スケーラビリティの確保、通信と各種アプリケーションとの連携といった高度な機能を利用できる利点がある。
POTSの接続を維持する必要があるケースもある。POTSは、銅線を使ったアナログの電話サービスの最も基本的な形式だ。デジタル電話サービスの出現にもかかわらず、POTSに技術面、サービス面の大きな変化はない。
「企業がPOTSを維持する大きな理由は、IP電話サービスでは得られない高い信頼性があるサービスだからだ」とレイザー氏は述べる。POTSでは警報システム、ファクスサービス、監視エージェントやオペレーターへの直接接続などを利用できる。
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