バックアップでランサムウェア攻撃を乗り越える【後編】
重要システムを1日で復旧させた敏腕CIOが明かす「ランサムウェア対策のヒント」
米カリフォルニア州のユバ郡はバックアップ製品を活用し、ランサムウェア攻撃を認識してから1日以内に重要なシステムの復旧にこぎ着けた。復旧を率いた“敏腕CIO”が明かすランサムウェア対策のヒントとは。
米カリフォルニア州ユバ郡は2021年2月、ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)「DoppelPaymer」の攻撃を受けたことを把握した。同郡のIT部門はシステム復旧に取り組み、重要なシステムを攻撃の把握から1日以内に復旧させた。ランサムウェア対策としてのバックアップ製品の効果に焦点を当てた中編「身代金は払わない ランサムウェア被害のCIOが安心した『バックアップ』の効果」に続き、後編となる本稿は、同郡の最高情報責任者(CIO)によるランサムウェア対策の具体的なアドバイスと、凶悪化するランサムウェア攻撃の動向を紹介する。
ランサムウェア被害のCIOが明かす、ランサムウェア対策のヒント
ユバ郡のCIOを務めるポール・ラバレー氏は、ランサムウェア攻撃からシステムを守ったり、ランサムウェア攻撃を未然に防いだりするための、幾つかのヒントを挙げる。
- バックアップシステムに攻撃者が侵入できないかどうかを検証する。
- バックアップと復旧計画に関する不備がないかどうかを確認する。
- 復旧計画をテストする。
- サイバーセキュリティ保険に加入し、その契約内容をしっかりと理解する。
- エンドポイントセキュリティを強化する。
ユバ郡は、ユーザーのセキュリティ意識向上のトレーニングにも注力。最悪の事態を回避できた今回のランサムウェア攻撃を教訓として、全面的に再発防止策を打ち出している。
凶悪化するランサムウェア
ランサムウェア攻撃はここ数年、各国の報道機関が大きく取り上げている。最近は、2021年5月に米石油パイプライン大手のColonial Pipelineがランサムウェア攻撃を受けたことが明らかになるなど、再び注目を浴びるようになった。Colonial Pipelineは攻撃され、攻撃者に500万ドルの身代金を支払ったとの報道がある。
バックアップベンダーRubrikのプレジデントを務めるダン・ロジャーズ氏によると、バックアップ製品を導入していても身代金を支払う被害企業は少なくない。攻撃者が巧妙な手口を使い、バックアップを使っても全てのデータ復旧ができないランサムウェア攻撃があるからだ。
最近、バックアップそのものを攻撃するランサムウェアも現れている。その対策としては、バックアップファイルを変更不可能(イミュータブル)にしてシステムを守るバックアップ製品の採用が有効だと考えられる。
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