CXを高める、コンタクトセンターにおけるRFPの作り方【第2回】
過不足のない「RFP」を作成するこつ 要件定義は社内の声を第一に
コンタクトセンターが技術パートナーを探すときに重要なのが、RFPの作成だ。要件を漏れなく記載したRFPを用意するにはどうすればいいか。
第1回「コンタクトセンターのIT製品導入、『RFP』作成が肝になる理由」は、コンタクトセンターが技術パートナーを決める際に、提案依頼書(RFP)の作成を正式プロジェクト化する意義について説明した。第2回以降は、コンタクトセンターのRFP作成プロジェクトに必要な6つの手順を解説する。
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RFP作成プロジェクトで、ユーザー企業が押さえるべき6つの手順は以下の通りだ。
- 社内要件を集める
- 市場の予備調査を実施する
- RFPを作成後、レビュー、改訂し、適切な質問を含める(第3回で解説)
- 回答を評価し、ベンダーの最終候補を選定する(第4回で解説)
- 最終候補に残ったベンダーを含めた会議を開催する(第4回で解説)
- 実装を決定および計画する(第4回で解説)
手順1.社内要件を集める
コンタクトセンター向け製品の導入によって影響を受ける従業員と話をしないまま、効果的なRFPを作成することはできない。RFP作成プロジェクトチームは、導入予定の製品を使用する販売チーム、マーケティングチーム、コンタクトセンターのスーパーバイザー、カスタマーサービス担当者、営業担当者に、それぞれの業務要件を尋ねる必要がある。例えば次のような質問だ。
- 販売チームへの質問:直近のアウトバウンド施策(企業側から顧客に営業をかけること)でコンタクトセンターのスーパーバイザーと連携したいと考えているか。
- スーパーバイザーへの質問:遠隔で働くチームの管理に分析サービスやWeb会議ツールを必要としているか。
- カスタマーサービス担当者への質問:どのようなユーザーインタフェースを必要としているのか。
これらの情報が、RFPに記載する質問の土台になる。こうした情報から「必須の機能」と「あると助かる機能」を特定していくのが望ましい。
社内要件にはサイバーセキュリティチームとIT部門の意見も取り入れた方がよい。サイバーセキュリティ担当者は、セキュリティに関してベンダーに用意してもらいたい機能のリストをまとめることができる。IT担当者は技術的なチェックリストをまとめるだろう。こうした情報を利用することで、ベンダー選びに関わる分析時間を短縮できる。技術面、連携面、セキュリティ面で要件を満たさないベンダーを事前にふるい落とすことができるということだ。
手順2.市場の予備調査を実施する
カスタマーエクスペリエンス(CX)向上に関わるリーダーは、コンタクトセンター製品のベンダー数社がすでに頭の中にあるために、RFP作成を進めるとき回答依頼先に関するアンテナを広く張らないことが往々にしてある。リーダーはまずインターネット検索をしたり、アナリストやコンサルタントを通じた情報収集をしたりして、市場について広く調査する必要がある。市場のニーズを満たす新たなベンダーは次々に誕生しており、既存のベンダーも自社製品の機能を更新している。この段階でプロジェクトチームは、20~30社のコンタクトセンター向け製品ベンダーを調査した方がよい。
この調査を通じて、人工知能(AI)技術を活用した機能や分析機能、料金、パートナーシップなど、コンタクトセンター向け製品にまつわる新しい機能やスペックについても学べる。ベンダーが現在提供している製品や今後提供予定の製品の情報に基づいて、CX向上戦略を具体的に計画できるようになる。
最初に情報提供依頼書(RFI)を作成する手もある。RFIはRFPの簡易版だ。特定ベンダーに対する検討を継続すべきかどうかを把握するだけなら、RFIで十分なフィードバックを得られる可能性がある。調査会社のアナリストがユーザー企業のためにRFIを作成する場合、幅広いベンダーに接触し、ベンダーが提供する製品に関する情報を収集する。こうして得た情報は、最初に候補とした20~30社のベンダーを5~10社の最終候補へと絞り込むのに役立つ。
第3回は、RFP作成プロジェクトに必要な手順の3つ目「RFPを作成後、レビュー、改訂し、適切な質問を含める」について解説する。
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