ショートカットキーが使えて超便利に
「Windows 10」で“DOS窓”コマンドプロンプトも進化する
Windowsのコマンドプロンプトは長年ほとんど変わらない形で提供されてきたが、「Windows 10」ではコマンドプロンプトウィンドウに待望の改良が施される。
Windowsの全歴史を通じて存在し続ける機能はそれほど多くないが、「コマンドプロンプト」ウィンドウはそうした機能の1つだ。実際、Windowsの30年の歴史の中でコマンドプロンプトに大幅な変更が施されたのは、一度だけだ。
「Windows 2000」がリリースされる以前は、Windowsのデスクトップ版は真のオペレーティングシステム(OS)ではなく、MS-DOS上で動作するプラットフォームにすぎなかった。当時はコマンドプロンプトウィンドウも、DOSプロンプトにアクセスするための便利な方法として認識されていた。
Windows 10で進化するコマンドプロンプト
Windows 2000を境にそれが変わった。Windows 2000は新たなカーネルを基盤とし、もはやMS-DOS上で動作するプラットフォームではなくなったため、コマンドプロンプトを書き直す必要が生じたのだ。新しいコマンドプロンプトウィンドウは、MS-DOSの動作を模倣するエミュレーション環境となった。
その後、幾つか細かい改良は施されたが、コマンドプロンプトウィンドウは基本的にはほとんど変わらなかった。
Windows管理者が長年不満に感じているのは、コマンドプロンプトウィンドウは1980年代の技術をエミュレートするよう設計されているので、他の多くのWindowsアプリケーションと動作が大きく異なる点だ。ありがたいことに、Windows 10ではコマンドプロンプトウィンドウの使い勝手が大幅に改善される。
今回追加される変更の大半は、「コピー」と「貼り付け」の動作に関するものだ。Windowsのコマンドプロンプトで一度でもテキストブロックのコピーと貼り付けを試したことがある人であれば、コマンドプロンプトでは[Ctrl]+[C](コピー)や[Ctrl]+[Z](元に戻す)といったおなじみのショートカットキーが使えないのをご存じだろう。
これまでのコマンドプロンプトウィンドウでは、図1のように左上のアイコンをクリックしてメニューを表示し、「編集」から「範囲指定」「コピー」「貼り付け」などのコマンドを選ぶ必要がある。Windows 10のコマンドプロンプトウィンドウでは、通常のウィンドウと同じやり方でテキストのコピーと貼り付けが可能になる。
Windows 10以前のコマンドプロンプトウィンドウでは、クリップボードにコピーするテキストの範囲指定の操作も面倒だ。ただテキストを選択するわけにはいかないのだ。コマンドプロンプトメニューを使って、Windowsに対してテキストを選択したい旨を伝える必要がある。その後の範囲指定の処理でも、テキストの行の折り返しが考慮されないという問題がある。
例えば、ある行の途中から始まり次の行へとまたがる範囲のテキストを選択したいとする。そのような場合、始点から終点までのテキストが全て選択されるのではなく、図2のように、不完全な範囲のテキストが四角く選択されてしまう。
Windows 10では、図3のように行の折り返しが正しく選択範囲に反映される。
Windows 10より前のコマンドプロンプトには「複数の行にまたがるテキストを貼り付ける場合、テキストが常にまとまりのあるブロックとして貼り付けられるわけではない」という問題もある。従来のコマンドプロンプトでは、画面の端からはみ出す長さのテキストを貼り付けると、テキストが画面の右端に達する度に強制的に改行が挿入される。そのため、コマンドプロンプトウィンドウに貼り付けられた長いコマンドのテキストは、1つの長い文字列としてではなく、短いテキストブロックの集まりとして(つまり大抵は不正確に)解釈されてしまう。
新機能の確認方法
Windows 10のコマンドプロンプトの新機能を確認するには、コマンドプロンプトメニューから「プロパティ」を選ぶといい。「プロパティ」画面の「実験用」タブには、幾つかチェックボックスが並び、各新機能を有効にするか無効にするかを設定できるようになっている。
図4のように、実験用タブでは、新機能がデフォルトで有効に設定されているかどうか(ビルドによって異なる)を確認できる。Windows 10の最終製品版では恐らく、実験用タブはなくなるか、別の名称になるだろう。
Windows 10には非常にありがたい新機能が幾つか含まれている。米MicrosoftがWindowsコマンドプロンプトをアップデートし、Windowsの歴史を通じて長らく放置されてきた機能がようやく更新されるのは、とりわけうれしいことだ。
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