AirWatchとVMware NSXの統合は何をもたらすのか
モバイルのセキュリティ強化、次の一手「ネットワーク仮想化」とは?
モバイル管理機能とネットワーク仮想化の組み合わせで、許可したアプリケーションへのみアクセスさせる仮想ネットワークを構築できる。モバイルユーザーへの影響は?
米VMwareのネットワーク仮想化製品である「VMware NSX」(NSX)と米AirWatchのエンタープライズモビリティ管理(EMM)プラットフォームの統合によって、「ネットワークのマイクロセグメンテーション」が可能になった。これにより、ユーザーが承認されたアプリケーションにのみ接続してアクセスできる個別の仮想ネットワークが作成される。この構成により、仮想プライベートネットワーク(VPN)のゲートウェイで生じるデータセンターへのアクセスを削減することができる。
VMwareは以前にも、同社の「VMware Horizon 6.1」にNSXを統合している。VMwareの「Software Defined Data Center」(SDDC)テクノロジーを利用すると、ネットワークのマイクロセグメンテーションを自動でプロビジョニングできるだけでなく、ワークロードの移行、追加、変更の自動化と分散型ポリシーの適用も可能になる。
米VDC Research Groupでシニアモビリティアナリストを務めるエリック・クライン氏によると、VMwareには、この種類の統合を自社のEMMスイートと併せて提供できるというインフラ企業としてのメリットがあるという。これは、専業のモバイルベンダーが、他社と提携しなければ行えないことだ。
「今回の統合は興味深い価値の高い取り組みで、VMwareのようなインフラ企業にとっては武器になる」(クライン氏)
「ユーザーは、今回の統合をパフォーマンスの改善ではなく、潜在的な費用対効果のメリットと捉える可能性がある」と、ワイヤレスに関するコンサルティングサービスを提供している米Farpoint Groupの創始者であるクレイグ・マシアス氏は話す。
「パフォーマンスはあって当然のものだ。統合を進めれば、VMwareは総合販売店の地位を確立できるだろう。だが、コストが最優先事項であることに変わりはない」(マシアス氏)
従来のVPNから脱却するVMware
VMwareで最高技術責任者(CTO)とエンドユーザーコンピューティングに関する製品管理の統括責任者を務めるノア・ワスマー氏は次のように語る。「この数十年の間、企業が従来のゲートウェイを実装する方法はあまり変わっていない。だが、モビリティの普及により、IT部門はデータセンターのオーバーロードを回避するアプローチの変更を余儀なくされている」
「VPNは適切にプロビジョニングされていないことがある。新しく追加したコードの影響を可視化するのは容易でない」(ワスマー氏)
セキュリティも新しいプラットフォームが持つ潜在的なメリットだ。その理由は、AirWatchのID管理とアプリケーションごとのVPN制御が、VMwareのネットワーク仮想化と、ハイブリッドクラウド環境で組み合わされることにある。「VMware Horizon」では、各仮想デスクトップはファイアウォールによって仮想マシンレベルで保護され、セキュリティポリシーを特定のユーザーやグループに割り当てることが可能だ。この組み合わせにより、IT部門は、アプリケーション、デスクトップPC、データへのアクセスの安全性をさらに高めることができる。
「セキュリティという分野に終わりはない」(マシアス氏)
ワスマー氏によると、これはVMwareとAirWatchのNSXにおける密接な統合の第1段階だという。だが、同氏は製品のロードマップに関する詳しい説明を避けた。VMwareの「VMware NSX 6.1」と「AirWatch 8.0」またはVMware Horizon 6.1を統合する場合、NSXとAirWatchの統合による追加料金は発生しない。
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