必要なのは比較ポイントを適切に設定すること
PCやスマートフォンを管理、「エンドポイント管理ツール」の失敗しない選び方
エンドポイント管理ツールに対する機能とコンソールに対する要望はIT部門によって異なる。だが、ユーザーに必要なアクセスを提供するという一点において、全ての部門も全てのツールも重要度は共通している。
エンドポイントを検出して保護し、管理するユーティリティには、数多くの選択肢がある。だが、数あるユーティリティを比較する作業は容易でない。エンドポイント管理ツールは、比較しやすく分かりやすい状態で並んでいるわけではない。ほとんどのIT管理者やプロのアナリストでも同一条件での比較はできないだろう。
採用選択の検討においては、主要機能を特定して、ベンダーの主張に健全なレベルの疑いを向けるのがいい。ベンダーの主張を自分たちが有益な情報に変えて、導入しやすさと使いやすさについて検討する必要がある。
エンドポイント管理とセキュリティ管理の境界は曖昧だ。そのため、セキュリティ管理製品に類似した機能を搭載しているものが少なくない。例えば、資産/ソフトウェアライセンスの検出、インベントリ、管理コンポーネントなどだ。このような機能は、法的な影響や金銭的な影響のある管理、ポリシー、制御にも対応している。
鍵を握るのはコンソール
全てのエンドポイント管理ツールの要となるのがコンソールだ。一般的にコンソールはWebベースのインタフェースで、概要レベルのダッシュボードのように機能する。ほとんどの企業が、有益で分かりやすい表示について同じような懸念事項と要望を持っている。だが、懸念事項と要望が全く同じ企業は存在しない。そのため、コンソールに表示すべき情報は、企業によって異なる。複数の支持基盤、業界、顧客基盤をまたぐ大きな企業では、この傾向がブランチや部署にも当てはまる。
コンソールの柔軟性とカスタマイズ可能性は、重要な特性だ。エンドポイントツールの評価時には、各ツールのコンソールを掘り下げて、主要な基準、警告、通知の構成方法を理解することが欠かせない。また、その情報がダッシュボードでどのように表示されるかについても理解することが重要だ。情報には適切なラベルが表示され、理解しやすいのが望ましい。
同様に、ダッシュボードの要素を掘り下げると表示されるデータも重要だ。効果的なエンドポイントの管理では、無視しても問題ない未加工の情報をフィルターで除外しながら、必要な情報を優先的に注力する必要がある。データのフィルターメカニズム、選択ルール、イベントと値の優先度を設定するポリシーが、ダッシュボードの最上位画面に表示する情報を制御している。詳細な情報は、そのような情報を必要としている管理者のために用意されている。だが、エンドポイントのセキュリティの実態を監視しなければならない人と管理者は異なることが多いのが実情だ。
エンドポイント管理ツールベンダーは、自社の製品やサービスが得意なことを大げさに宣伝し、弱点が明らかにならないようにしている。エンドポイント管理ツールの評価および選定時にどのツールを最終選考まで残すか、パイロットテストを行うかは、IT管理者の判断次第だ。この作業によって、あなたと他の管理者が必要な情報の種類を明確に理解できるようになる。それから、候補となるツールが、最低限のコンソールデータの処理、レイアウト、表示機能の要件を満たしていること確認できる。
エンドポイント管理の最重要事項
エンドポイントの保護と管理において何よりもまず重要なのは、必要かつアクセスや使用が許可されているデータ、アプリケーション、サービスにエンドユーザーがアクセスできるようにすることだ。
このようなアクセスを提供する必要がある企業は、リスクの管理および責任や生産性/利便性に対する不要で不都合な制限のバランスを取らなければならない。これは、さまざまな形や兆候として情報セキュリティに付いて回る解決の難しい根本的な問題だ。セキュリティ管理における人的な側面は、過小評価したり無視したりしてはならない。
最善の非常に優秀なテクノロジーであっても、新しいユーザーを迎えるときには入念かつ定期的なセキュリティ意識向上トレーニングを行ってサポートする必要がある。また、その後の定期的なトレーニングも欠かせない。エンドポイントの用途と使用状況におけるセキュリティの影響をユーザーが理解していれば、エンドポイント管理ツールの機能と境界に重い負担をかける可能性は極めて低いだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
製品資料
[株式会社ウェーブスプリッタ・ジャパン] 100Gbps対応の光トランシーバーはどう選ぶ? 10分で分かる選定のポイント -
製品資料
[株式会社フィックスターズ] 組み込み開発の生産性と機密性を両立、自社環境で構築する「セキュアAI」活用術 -
製品レビュー
[ServiceNow Japan合同会社] 問い合わせの約9割を自動で解決、AI主導の自律型CRMがもたらす業務変革の全貌 -
市場調査・トレンド
[ServiceNow Japan合同会社] AI活用が業務自動化で止まる理由は何か? 調査で判明した課題と変革への道筋
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
2
なぜOpenAIやAnthropicのAIは「脱走」したのか 情シスが迫られるエージェント統制
-
3
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
4
Anthropicが明かす AIは入力データを「どこまで覚えているのか」
-
5
GitHubが指摘 AIが書いた「おそらく動くコード」が招くシステム崩壊
-
6
「高すぎるGPU」を捨てAI推論をCPUへ Armが示す電力とコストの現実解
-
7
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
8
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
9
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
10
【漫画付き】"RAG導入失敗3例"と処方箋 「入れても使われない」を終わらせる
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
-
9
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
10
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー