BREACH攻撃が500倍も高速化
「Gmail」や「Facebook Messenger」にセキュリティ危機? 攻撃を阻止するには
セキュリティ研究者が、BREACH攻撃によって「Facebook Messenger」や「Gmail」がより迅速に攻撃を加えられる可能性があることを明らかにした。ただし、全体的なリスクは限られている。
セキュリティ研究者が、「Black Hat Asia 2016」において、従来の方法より500倍も高速に実行可能なBREACH攻撃の最新バージョンを実演した。
ディミトリス・カラコスタス氏とディニシス・ジンドロス氏が、BREACH(Browser Reconnaissance and Exfiltration via Adaptive Compression of Hypertext)攻撃を初めて披露したのは「Black Hat 2013」だ。
BREACHは、Webコミュニケーションの帯域幅を節約するのに使われるDeflateデータ圧縮アルゴリズムを攻撃し、「Facebook Messenger」や「Gmail」のセキュリティで保護されたデータを盗めるようにする。また、彼らは新しいRuputureフレームワークによって、攻撃が実行しやすくなることを明らかにした。
ブラウザの並列処理は6倍、サイトリクエストは16倍速くなったため、BREACHは全体で500倍速くなったと彼らは主張する。BREACH攻撃は、エンドポイントを標的にし、「ブロック暗号化の使用により誘発されるノイズと一般的なWebアプリケーションに見られるノイズを回避する新しい統計的手法」を使っている。これについては、彼らの論文「Practical New Development on BREACH(BREACHの実用的で新しい発展)」で説明されている。
これは実質的に、Facebook MessengerやGmailを攻撃して、保護されたコミュニケーションを盗めることを意味している。とはいえ、Ruptureフレームワークが攻撃を企てやすくして複雑さを緩和しても、攻撃を加えるには数週間かかる可能性があるとジンドロス氏は語る。
ジンドロス氏はIT系ニュースメディア「The Register」に次のように話している。「Ruptureフレームワークを使ってエンドポイントを標的するには、Ruptureについてしばらく学ぶ必要がある。Gmailの電子メールやFacebookのメッセージなどを盗むためには、Ruptureがどのように動作し、どうやってデータを圧縮するのか、ノイズがある場合はどうするのかなどを把握し、Ruptureが適切に機能するための構成を知らなければならない。Ruptureフレームワークは、私たちのアイデア、最適化手法、統計的手法を実装したもので、コンセプトを証明するものではない。だが、実際のシステムで実行する準備はできている」
カラコスタス氏とジンドロス氏は、Gmailへの攻撃を軽減する簡単な方法も公開している。両氏によると、ファーストパーティーのCookieを有効にすることで、暗号化および圧縮された秘密情報やプレーンテキストのデータを盗む足掛かりとなり得る圧縮解除キーを使用できなくすることが可能かもしれないという。
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