ストレージ仮想化の導入状況に関する読者調査結果リポート
ストレージ仮想化の導入は「2割」程度、その障壁は?
2010年11月、TechTargetジャパン会員を対象に「ストレージ仮想化に関するアンケート調査」を実施した。調査結果から、その導入状況や期待する効果、導入への懸念点などが明らかになった。
TechTargetジャパンでは、アンケートを通じて企業内における「ストレージ仮想化の導入状況に関する」調査を実施した。少し古い調査結果ではあるが、2009年2月に実施した「サーバ仮想化技術/ツールの利用状況に関するアンケート調査」では、「回答者の43.6%がサーバ仮想化技術/ツールを導入している」と回答。その後、さらにサーバ仮想化は企業での導入が進み、現在はその普及期に入っているといえるだろう。
サーバ仮想化に付随する形で、ストレージやネットワーク、クライアントなどでも仮想化技術の導入を検討する企業が増えている。特に、サーバとの密接に関係するストレージ分野では、主要ベンダーがストレージ仮想化製品を市場に多く投入している。ストレージの仮想化環境は、実際にどのくらい構築されているのだろうか。本稿では、2010年11月に実施した「ストレージ仮想化に関するアンケート調査」の結果概要を紹介する。
仮想化に関するアンケート調査リポート
調査概要
目的:TechTargetジャパン会員のストレージ仮想化の導入状況や関心などを調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2010年11月8日~11月22日
有効回答数:245件
※回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
ストレージ仮想化導入は「全体の2割程度」にとどまる
ストレージ仮想化を導入している企業は「既に導入済み」(13.9%)、「試験的に導入している」(7.8%)を合わせても、回答者全体の「約22%」だった(図1)。また、「今後ストレージ仮想化の導入(追加導入や他製品への変更を含む)を検討しているか」という問いに対しては、「情報収集している段階」の企業が半数以上(大企業では64.6%)という結果だった(図2)。
ストレージ仮想化以外に仮想化技術/ツールを導入している分野を聞いたところ、「サーバ仮想化」が全体で64.9%と最も多く、その導入率が圧倒的に高かった。そのほかについては「デスクトップ仮想化」(24.1%)、「アプリケーション仮想化」(15.9%)と続いたが、ストレージ仮想化の導入率とそれほど変わらない状況だった(図3)。この結果を見る限りでは、ストレージ仮想化の導入はまだ一般的ではなく、その普及には時間がかかると考えられる。
仮想化実現方式は「仮想化機能を備えたディスクアレイシステム」が半数以上
導入しているストレージ仮想化方式を聞いたところ、「仮想化機能を備えたディスクアレイシステム」(50.9%)、「ホスト型仮想化方式(※)」(26.4%)、「ネットワーク型インバンド方式(※)」(24.5%)と続いた(図4)。企業規模別に見ると、大企業では60%以上がディスクアレイシステムによってストレージ仮想化を実現しており、中堅・中小企業ではホスト型仮想化方式の導入の割合が高かった(31.8%)。
本調査では「ホスト型」「ネットワーク型」仮想化方式の項目は、以下のように定義した。
「ホスト型仮想化」方式
ホスト(サーバ)側にエージェント(専用ソフトウェア)を導入し、仮想化処理を行う方式
「ネットワーク型インバンド」方式
サーバとストレージを接続するネットワーク上にストレージ仮想化製品をじかに接続する方式
「ネットワーク型アウトバンド」方式
サーバとストレージ間に配置されたSANスイッチと連携する仮想化製品によって仮想化処理を行う方式
「リソースの効率的な利用」「運用管理簡素化によるコスト削減」に期待
ストレージ仮想化に期待することを聞いたところ、「リソースの効率的な利用」「運用管理簡素化によるコスト削減」が過半数となり、「初期導入コスト」「ストレージ容量不足の解消」などが続いた(図5)。これらはストレージ環境の課題として多く挙げられる項目であり、仮想化導入によって現状の課題解決を望む声が多いといえる。
「コスト」や「管理の難しさ」が導入の障壁に
ストレージ仮想化製品の選定で特に重視するポイントとしては、「費用対効果」(80.8%)、「運用のしやすさ」(71.4%)が高かった。先述の「ストレージ仮想化に期待すること」と同様、コストや運用管理に関する項目への回答が多かった(図6)。
また、導入・運用に関する懸念や問題点としては、「導入コストが高い」(55.5%)が最も多く、「費用対効果が見えにくい」(39.6%)、「担当要員のスキルが不足している」(36.7%)、「設定や運用管理が難しい」(34.3%)と続いた(図7)。導入コストや費用対効果、実運用での管理の難しさなどに不安や問題意識を感じていることが分かった。
詳細なアンケート結果は、以下からダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。
本稿では紹介しきれなかったさまざまなアンケート結果とともにアンケート回答者の詳細な属性も紹介されている。ぜひ参照されたい。
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