アプリケーションの脆弱性リスクを検証
Microsoft、開発者支援ツール「Attack Surface Analyzer」を公開
「Attack Surface Analyzer」では、新開発のアプリケーション導入によって攻撃の様相が変化するかどうかを検証できる。
米Microsoftが開発者支援のための新ツールをリリースした。脆弱性を突いたWindowsへの不正アクセス攻撃の様相が、新開発のアプリケーション導入によって変化するかどうかを検証できる。
「Attack Surface Analyzer」と呼ばれるこのツールは、新しいSDL検証ツールのβ版として2011年1月に一般公開された。アプリケーションをインストールする前とインストールした後のWindowsシステムの状態についてスナップショットを取ることができる。
Microsoftはバージニア州アーリントンで開かれたBlack Hat D.C.カンファレンスで幾つかの発表を行い、新ツールもその1つだった。同社はBlack Hatでセキュアなソフトウェア開発戦略にスポットを当てるのが恒例になっている。これまでにもTrustworthy Computingプロジェクトの一環として、社内プロセスについて解説した文書やツールを業界全体に向けて公表し、よりセキュアなソフトウェア開発プロセスの構築を支援してきた。
新ツールは他の分野のIT専門家にも活用してもらえるとMicrosoftは説明する。IT監査担当者がAttack Surface Analyzerを利用すれば、新規にインストールしたアプリケーションによってもたらされるリスクを検証できる。事件対応に利用すれば、捜査の過程でシステムのセキュリティ状態について理解を深めることができる。
MicrosoftのSDLチームでセキュリティプログラムマネジャーを務めるデービッド・ラッド氏によると、ツールを公開したのはフィードバックを募り、実地利用に関するデータを顧客から収集する一助とするためだという。
ラッド氏はAttack Surface Analyzerについてブログにこう記している。「Microsoftでは何年も前から、アプリケーションをリリースする前に攻撃対象領域の検証を条件としてきた。ただし、アプリケーションやソフトウェアプラットフォームの攻撃対象領域を検証するのは、最初は怖いことに思えるかもしれない」(ラッド氏)
新ツールはWindows 7、Windows Vista、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2に対応している。
さらにMicrosoftは、「SDL Threat Modeling Tool」の次期バージョンも発表した。ラッド氏によると、バージョン3.1.6では新旧のアプリケーションを早い段階で構造的に分析し、潜在的なセキュリティ問題やプライバシー問題を未然に防止できるようになった。同ツールは現在β版で、図表設計はMicrosoft Visio 2010に対応している。2011年秋に製品版をリリース予定。Microsoftは2010年、SDLのラインアップで新たにアジャイル開発手法をサポートした。
既存ツールの「BinScope Binary Analyzer」の更新版も公開された。このツールでは、攻撃に利用されることの多いバイナリ上のコーディングの弱点をチェックできる。バージョン1.2はVisual Studio 2008/2010と統合され、作業項目への結果出力ではMicrosoft Team Foundation Server 2008、Microsoft Team Foundation Server 2010に対応している。
SDLコンサルティングサービスの開始
さらにMicrosoftは、セキュリティ開発ライフサイクルのプロセス向上を支援するコンサルティングサービスの提供開始を発表した。2月からサービスを開始する。
「これはセキュアな開発実践の豊富な経験を生かしたエンド・ツー・エンドのコンサルティングソリューションとなる。組織を支援してソフトウェアのセキュリティ強化、顧客のリスク軽減、総開発コストの削減を目指す」とラッド氏は発表文で述べている。
コンサルティングサービスの一環として、Microsoftはソフトウェア開発ライフサイクルのさまざまな局面に関する研修・指導文書を提供する。サービス料金は、Microsoftがどの程度のコンサルティングを行うかによって変わってくるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
2
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー