仮想化時代のネットワークセキュリティ製品【後編】
仮想ネットワークの安全性確保に役立つセキュリティ製品5選
仮想環境向けのネットワークセキュリティ製品が充実しつつある。本稿は、Juniper NetworksやVMware、専業ベンダーが販売する5製品を解説する。
前編「仮想ネットワークの安全性を物理環境と同等に高める方法」では、仮想環境においては物理環境向けのセキュリティ対策がそのままでは通用しないケースがあることを指摘。仮想環境の特性を考慮した対策が重要であることを説明した。
後編は、VMwareや専業ベンダーなどが販売する仮想環境向けのネットワークセキュリティ製品を説明する。
VMware vShield
VMwareのセキュリティ製品群「VMware vShield」は、ファイアウォールやVPN、ロードバランサなどを含む仮想アプライアンス「vShield Edge」、仮想マシンレベルのファイアウォール製品「vShield App」、アンチマルウェア製品「vShield Endpoint」で構成されている。
VMware vShieldの各製品が備える特徴を以下に示す。
- vShield Edge:仮想データセンターの境界を保護するネットワークセキュリティゲートウェイとして機能
- vShield App:仮想マシン間のトラフィックのセグメント化やアプリケーションの機能制限(ロックダウン)、ポートとサービスの制御(アプリケーションの稼働に必要なポートとサービスのみを有効化)
- vShield Endpoint:マルウェア対策機能を専用の仮想アプライアンスに集約(個々の仮想マシンにエージェントソフトウェアをインストールする必要をなくす)
Juniper Networks vGW
Juniper Networksの「Juniper Networks vGW」は、ハイパーバイザー組み込み型のファイアウォール製品だ。セキュリティチェックをハイパーバイザーで実行するのが特徴である。VMware環境で利用できる。
パケットの中身に応じてポートを動的に開閉する「ステートフルファイアウォール機能」に加え、コンプライアンス支援やマルウェア対策、状態監視、リポートといった機能も備える。この製品は、Juniperが2010年末に買収した仮想環境向けネットワークセキュリティ専業ベンダーのAltor Networksの技術に基づいている。
Vyatta Network OS
Vyattaの仮想ルータソフトウェア「Vyatta Network OS」は、ステートフルファイアウォールやVPN、Webフィルタリングなど定番のネットワークセキュリティ機能を含む仮想アプライアンスだ。VMwareやオープンソースの「Xen」、Citrix Systemsの「XenServer」、Red Hatの「KVM」といったハイパーバイザーで稼働する。コマンドラインやWebベースの管理ツールを備えるのに加え、サードパーティー製の管理ツールも利用できる。
HyTrust Appliance
HyTrustの「HyTrust Appliance」は、VMware環境向けの仮想アプライアンスだ。vCenterをはじめとするVMware管理ツールのコマンドをインターセプトし、ポリシーを基にそのコマンドを許可するかどうかを判断する。
ネットワークレベルのポリシー強制を支援する機能を持つ。例えばネットワーク管理者が仮想マシンをポリシーで許可しないネットワークセグメントに接続しようとすると、その要求を無効にする。VMware vShieldとの併用も可能だ。
Catbird vSecurity
Catbirdの「Catbird vSecurity」は、セキュリティ機能を備えた仮想アプライアンスと管理コンソールの「Catbird Control Center」で構成する。仮想アプライアンスが含むのは以下の4要素だ。
- vCompliance:コンプライアンスの監視と強制
- Hypervisor Shield:ハイパーバイザーに対する不正アクセスや誤った構成適用の防止
- VMshield:ポリシーに準拠していない構成を持つ仮想マシンの隔離
- TrustZones:ネットワークセグメントの分割
Catbird vSecurityは、VMware環境とXenServer環境で利用できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
7
AI時代のITインフラ戦略とは? 販売代理店が知っておきたい最新トレンド
-
8
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
9
人間のせいでAIエージェントの生産性が上がらない
-
10
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー