Oracleの行動パターンから察するに……
Oracleに買収されたIaaSのNimbula、OpenStackへの取り組みに不安も
OracleはIaaSソフトウェアプロバイダーNimblaを買収したことで、OpenStackプロジェクトに取り組むのだろうか。彼らのNimbula買収は、自社のクラウドサービスにメッキをかけるにすぎないとの声がある。
米OracleがIaaSソフトウェアプロバイダーの米Nimbulaを買収した。NimbulaがOpenStackプロジェクトに参加していることからすると、この動きはオープンソースクラウドへの取り組みにつながるかもしれない。しかし、Oracleのこれまでの行動パターンから、業界ウオッチャーはその逆を予想している。
Nimbulaは、米Amazon Web ServicesのAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)を担当するエンジニアリングチームの元メンバー2人によって設立された。だが、2年前の2011年の立ち上げ時に業界観測筋が予想したほどには前進を遂げていない。
「Oracleによる買収でNimbulaの業況が大きく変わるかどうかは分からない」と、米Data Center Pulseの創設者で社長のマーク・シール氏は語った。「Oracleは、『Nimbulaの名前を冠することで既存パッケージの魅力を高めるにはどうすればよいか』といったスタンスで、これからの展開を進めようとしているのではないか」
Nimbulaは2012年10月にOpenStackコミュニティーに加わり、OpenStackのコードベースの改良に協力するとともに、OpenStackサービスをNimbula Directorの将来のリリースに取り入れると述べた。Nimbula Directorは、プライベートクラウド用の同社のIaaS(Infrastructure as a Service)ソフトウェアだ。
しかし、これまでのところ、NimbulaはOpenStackプロジェクトにほんの少ししか参加していないと、OpenStack Foundationの委員会メンバーを務める米Mirantisの共同創業者で上級副社長のボリス・レンスキ氏は語った。実際、Nimbula DirectorもNimbulaの他のIP(知的財産)も、OpenStackのコアコードの一部になっていない。
「米VMwareが米Niciraを買収したときの状況とは違う」とレンスキ氏。「Oracleが加入してくれるのなら大歓迎だが、Nimbulaの買収に伴って、彼らがOpenStack協力の必要に迫られるとは思えない」
VMwareは2012年夏にSDN(Software Defined Networking)ベンダーのNiciraを買収し、その後間もなく、OpenStack Foundationに加入する意向を表明した。これは既定の流れだったとも言えそうだ。NiciraはOpenStackのネットワークレイヤーを成すQuantumの開発に精力的に参加していたからだ。
VMwareのNicira買収に関する記事
Oracleはヘテロジニアス(異種混在)環境を目指すつもりはないが、Nimbulaはこうした考え方の推進に一役買っていると、シール氏は語った。さらに同氏は、Oracleがクラウド製品でオープンソース対応を進めるとしたら、驚きだと付け加えた。
「彼らはいつも、全てをOracle技術で統一したがる」とシール氏。「兆候は全く見られないが、『Oracle内部でひそかに方針転換が進んでいる』ということでもなければ、彼らのNimbula買収は、もともとやっていたことにクラウドでメッキをかける、という策をさらに進めようとしているにすぎないといえるだろう」
Oracleは仮想化やクラウドの分野で苦戦していると、ITコンサルティング会社の米House of Brickのデビッド・ウェルチCTOは指摘している。
同社が抱える顧客との契約案件では、OracleのXenベースのハイパーバイザーであるOracle VMは、ティア1のワークロードの処理が重いという。
「Xenハイパーバイザーや関連ツールの設計、開発を手掛ける他のどの企業でも、改良を加えることができるだろう」(ウェルチ氏)
Oracleの担当者はNimbulaに関する計画について、当初の公式声明以上のコメントを控えた。この声明では、Nimbula製品はOracleの既存クラウドコンピューティング製品を補完するものであり、これらに統合されるとされている。
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