「iWork」無償化の中
iPadで「Microsoft Office」が使える日を迎える前に
業務利用という観点で、iPadに唯一欠けているもの、それは「Microsoft Office」だ。いまだにいつ登場するか分からない“本物”のiPad向けOffice。果たして、いつまで待つべきなのだろうか。
2010年に初代「iPad」が発売されるとすぐに、「iPad版のMicrosoft Officeはいつリリースされるのだろう?」という声が多く挙がった。当時、iPad向けのアプリはあまり多くなく、ビジネスシーンでの実績も乏しかった。それから3年、約1億5000万台の累計出荷台数に及ぶiPadは、今ではノートPCに代わり、多くの業務で利用されている。
しかしながら、IT部門からすると、「iPadに唯一欠けているものがあるとすれば、“本物”のiOS向けMicrosoft Officeが米Microsoftから未提供であること」だという。IT専門家の中では、ドキュメントやスプレッドシート、プレゼンテーションを編集するサードパーティー製オフィススイートは多く存在するが、企業での業務利用にiPadを深く統合するにはMicrosoftのOfficeアプリが必要不可欠である、という見方が多い。
2013年6月には、Microsoftが待望の「Office Mobile for Office 365 subscribers」を発表し、IT業界の期待が高まった。しかし、その興奮は長くは続かなかった。同製品の機能は非常に限定的であることが明らかになったからだ。同製品はあくまでiPod touch/iPhone向けであり、iPadには最適化されておらず、別途「Office 365」のサブスクリプション契約も必要になる。
いつまで待つべきか……
これに対するIT専門家らの態度は、「ここは何もせず、より良い本物のiOS向けOfficeが登場するのを待とう」というものだった。ここで筆者は、エンドユーザーの意見を代弁して、「MicrosoftからiOS向けOfficeを待つ必要はない」と言いたい。現在利用可能なサードパーティー製のOffice互換アプリケーションで十分に事足りるはずだ。
エンドユーザーとして、筆者は使っているオフィススイートがMicrosoft Officeであるかどうかは特に気にしない。ただ単に、「Microsoft Word」のドキュメントや「Microsoft Excel」のスプレッドシートを編集したいだけだ。そのアプリが、Microsoft Office for iOSと呼ばれようと、「Quickoffice」と呼ばれようと、Officeファイルが開ければ、それでいいのだ。Quickofficeや「CloudOn」「Smart Office」といった製品は、AndroidおよびiOS向けに何年も前から提供され、追加のサブスクリプション登録も必要ない。提供ベンダーにお金を支払えば、アプリを手に入れられる。
おまけに、多くの企業向けモバイル管理ベンダーがセキュアなモバイルファイル同期製品を有している。これらの製品を使えば、オフィススイートと安全に連携することも可能だ。一方のMicrosoft製Officeアプリでは、基本的に同社のクラウドストレージサービス「SkyDrive」か「SharePoint」に同期して利用することになっている。
そういうわけで、差し当たっては、ユーザーの願いを聞き入れる方が賢明だ。MicrosoftからiOS向けOfficeが登場するのを待つよりも、現在手に入るツールの中から選定し、仕事に取り掛かってはどうだろうか。
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