キーワードは「イノベーション」と「ビジネス成長」
CIOが語る、仕事で得た“最高のご褒美”
米国の調査によると、IT部門の多くの幹部が仕事に手応えを感じるとともに、IT部門の2014年の活動について楽観的に見ているという。急成長を続ける企業のCIOが、自身や部下が全力で仕事に取り組める理由を教えてくれた。
上級IT幹部の68%が「現在の仕事に満足」
企業の上級IT幹部が2013年に描いた展望はやや明るいものとなった。米TechTargetが実施したIT給与調査「2013 IT Salary and Career Survey」の結果は、米国で大不況からの脱却が進む中、上級IT幹部が仕事に手応えを感じるとともに、IT部門の2014年の活動について楽観的な見通しを持っていることを示している。こうした明るい見方は、調査結果から分かるように給与の安定や上昇に支えられているが、「コップに水が半分も入っている」と思わせるのは、お金だけではない。
楽観的な認識の1つの背景は、調査に回答した上級IT幹部(最高情報責任者(CIO)、最高技術責任者(CTO)、情報技術(IT)/経営情報システム(MIS)/情報システム(IS)担当の執行副社長およびディレクターの多くは、所属企業のビジネスが好調なことだ。そこでこれらのIT幹部は、現在の延長線上で将来を描こうとしている。ITを統括するこうした回答者(464人)の53%が、現在の勤務先で今後3~5年間働き続けたいと望んでいる。この回答者グループのうち23%はIT以外の部署での昇進を、14%はIT部門での昇進を目指しており、14%は現在の役職に喜んでとどまるとしている。
また、回答者の68%が現在の仕事に満足していると答えている。その23%は現在の仕事と会社に満足しており、45%は、新しいキャリア機会を受け入れる用意があるが、積極的には求めていない。
急成長中の企業で奮闘するCIOが語る「仕事で手に入れた“ぜいたく”」
米MCNA DentalのCIOを務めるダニエル・サラマ氏は、少なくとも向こう3~5年間、現在の勤務先で働き続けようとしている上級IT幹部の1人。「今はエキサイティングな時だ」と同氏。「われわれの会社は急成長しているため、皆がやりがいを感じながら奮闘している」。サラマ氏は会社とともに成長していきたい考えだ。自身の仕事が数年後には、もっと大きな裁量を発揮できる仕事になるだろうと期待している。
米北東部を対象にITコンサルティングを行う企業の匿名希望のCIOにとっても、躍進中の企業とともに成長するチャンスは、現在の仕事への満足感に一役買っている。同氏は経営チームの一員であり、それは同氏にとってまさに望むところだ。技術スキルとリーダーシップスキルを磨くため、何年も厳しい仕事環境に身を置いた後、同氏は、やりたい仕事だけをするぜいたくを手に入れた。
「私は全社的な方向性を決める場にも参加して発言できる。今の立場にとても満足している」(同氏)
前述のサラマ氏にとって、仕事への満足はつまるところ、幾つかのシンプルだが重要な基準をクリアすることから生まれる。例えば、「社内で、そして顧客に対して、自分が違いを作り出していると認識できること」「残業が続いても、仕事に行きたいと思えること」「実績が認められていること」などだ。さらに、部下が仕事に満足しているかどうかもカギを握る。
「私が仕事に満足するには、『私の部下たちが、彼らの基準に照らして仕事に満足していて、私も、彼らがそうなるようにサポートしている』と認識できることも必要だ」(サラマ氏)
前向きな見通しを支える成長とイノベーション
誰にとっても、組織の雰囲気が明るい方が仕事への満足を感じやすい。調査に回答した上級IT幹部の78%が、IT部門の2014年の活動が、「楽観的」(39%)または「中立的」(38%)なムードで進むだろうと答えている。このおおむね前向きな見通しの理由として挙げられている上位2つの要因は、「イノベーションの推進」(61%)と「ビジネスの成長」(34%)だ。この相関関係は重要だと、サラマ氏は指摘する。
会社が成長しているので、われわれのチームは「エキサイティングな」プロジェクトに携わっており、「最前線」に立ち続ける自由を得ていると、同氏は説明する。
「われわれは、技術のイノベーションを継続し、チームとして最高の結果を出し続けることを求められている」とサラマ氏。その要求に応えるには大変なハードワークが必要になるが、引き換えに大きな満足が得られる。「イノベーションに取り組んでいるおかげで、皆が常にやる気を刺激され、課題に全力で挑戦している」
米Mainstream Securityのプラクティスマネジャーを務めるサム・キャトル氏も同じ意見だ。「仕事が充実するための重要な条件は、イノベーションと成長だ」と同氏。同氏は、調査でIT幹部が、前向きな見通しの大きな理由として挙げた要因の多くが低下しているか、あるいはまったく欠けている職場を最近退職した。そこではレイオフが行われ、顧客の課題は未解決のまま放置され、ビジネスは成長していなかった。新しい転職先のIT部門は全く違う。
「ケアと供給の要素、つまり、予算、トレーニング、効果的な管理、キャリア管理、昇進は、社員にとって非常に重要だ」とキャトル氏。同氏は現在の仕事を気に入っており、Mainstream Securityで当分働き続けたいと考えている。
「気になる要素はない」と同氏。「新会社の今後の見通しは明るいと思う」
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