無料? 有料? 利用条件はいかに
ついに発表? iPad版「Microsoft Office」のお買い得度を探る
iPad版「Office」がついに発表となるかもしれない。だが、モバイル向けオフィス製品市場は競争が激しくなっている。その中で、iPad版Officeはどのような特徴を持つのか、これまでのうわさや臆測から考察する。
「Microsoft Office」のiPad版がついに登場するかもしれない。だが、米Appleや米Google、米DataViz、そして米Microsoft自身も含む、モバイル向けオフィススイート市場の並み居る競合に対して、iPad版Officeはどのように立ち向かっていくのだろうか。Microsoftは3月27日(米国時間)にプレス向けイベントを開催し、そこでiPad版Officeを正式発表するとうわさされている。利用するには、サブスクリプション形式のオフィススイート「Office 365」の契約が必要になると見込まれている。
サトヤ・ナデラCEOがイベントで初めてのホスト役
Microsoftが報道機関向けに送付した招待状には、サンフランシスコで開催の同イベントについて、「クラウドとモバイルコンピューティングの交差点」という謎に包まれたメッセージが付けられていた。一方で、米ZDNetや米The Verge、英Reutersといった一部のメディアは、匿名情報筋の話として、MicrosoftがOffice向けのiPadアプリを披露する予定だと報じた。スティーブ・バルマー氏の後任として同社最高経営責任者(CEO)に就任したばかりのサトヤ・ナデラ氏にとって、初めてホストを務めるイベントとなる。
こうした臆測によれば、iPad版Officeを使うには、iPhone/Android版の既存Officeアプリと同様に、Office 365のサブスクリプション契約が必要になるという。恐らく、iPad版OfficeはiPhone版Officeと似たようなルック&フィールになると予想される。iPhone版Officeでは、Officeファイルの閲覧/編集や、電子メール経由のファイル共有、テキストの検索/整形、コメントの閲覧/追加/削除が可能となっている。
ただ、iPhone版Officeでは、例えばパスワード保護/デジタル署名された文書やOffice 97/2003のファイル形式で保存された文書など、多くの種類のファイルは編集することができない。それはMicrosoftも認めている。
さらに、「App Store」のレビューには、ストレージの統合が「OneDrive(旧称SkyDrive)」のみに限定されている点や、項目リストおよび数字リストの作成、画像の挿入ができない点などに対して、不満の声が上がっている。
無論、iPad版Officeは画面が大きい分、iPhone版よりも高機能であるべきだ。
今春からサービス開始のOffice 365 Personal
いずれにせよ、現時点でOffice 365を個人で利用する唯一の方法は、月額9.99ドルの「Office 365 Home Premium」を購入することだ(学生なら話は別だが)。Home Premiumは、PCまたはMacで最大5台まで利用できる(学生向けの「Office365 University」は4年間で79.99ドル)。
加えて、Microsoftは、より低価格プラン「Office 365 Personal」の提供を計画している。開始時期については、まだ今春としか明らかにされていない。
「個人向けに設計されたプランであり、1台のPCまたはMac、そして1台のタブレットでサービスを利用可能。価格は年額69.99ドル、あるいは月額6.99ドルとなる」とMicrosoftのシニアマーケティングマネジャーであるクリス・シュナイダー氏はブログ投稿で述べた。
今のところ、この“タブレット”は、Windowsタブレットのみを指している。もっとも、同社が将来、Personalプランの利用要件にiPad(さらにはiPhoneやAndroidスマートフォンも)を追加する可能性はある。
既存のHome Premiumプランでは、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook、Access、PublisherなどをPCにインストールすることができる。
しかしながら、うわさによれば、iPad版Officeで提供されるアプリケーションは、Word、Excel、PowerPointのみで、OneNoteも含まれる可能性があるという。なお、Microsoftは3月17日、Mac向けOneNoteの無料版をリリースした。
ユーザーは月額6.99ドルを支払うのか?
無料ならともかく、たとえより低価格であっても、iPadユーザーがOffice 365のサブスクリプション料を進んで払うだろうか。また、これまでのうわさが全て真実だと仮定しても、月額6.99ドルでユーザーが何を得られるのか、依然としてはっきりと知ることはできない。
一方で、競合製品はどうだろうか。Appleのオフィススイート「iWork」(ストレージは「iCloud」と統合)は、2013年10月以降にiOS端末を購入したユーザーであれば無料で利用できる。さらに、Googleのオフィススイート「Quickoffice」(「Google Drive」と統合)やDataVizの「Documents To Go Standard」といった代替製品も存在する。
同じくDataVizの「Documents To Go Premium」(16.99ドル)であれば、OneDrive(SkyDrive)だけでなく、「Google Drive」や「Dropbox」「Box」「SugarSync」といったクラウドストレージとの連携も可能だ。
そのうえ、Microsoft自身も無料のオフィススイートを提供している。同社が先日発表したオンライン版「Office Online」(旧称Office Web Apps)には、Word、Excel、PowerPointのWeb版が含まれ、Webメールサービス「Outlook.com」と連絡先リストにもアクセスすることができる。
Office Onlineは、iPadやAndroidタブレットでも利用可能である。編集機能はかなり充実しており、例えばヘッダ/フッタの対応やコメント機能、行間、インデント調整、表、改ページ、ハイパーリンクといった操作を行える。ただし、文章校正などの一部機能は利用できない。
ただ、Office OnlineはiPadに最適化されているわけではない。しかしながら、“無料”は年額69.99ドルと比べてかなり魅力的に感じるだろう。経費を抑えたい人にとって、これは大きな差になるはずだ。
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